早いもので、もう11月も末になってしまいました。今年も残すところあと一カ月と少し。町はクリスマスムードです。介護施設もクリスマス向けの装飾をしていました。
寒暖の差が激しいので、体調には十分注意して年末年始を迎えるようにしてください。
既に御存知の方も多いかとは思いますが、11月11日月曜日・夜診終了後20時半からいつものランニング中、事故に遭いました。この日は臨海新浜・忠岡港ー岸和田市木材町コースで少し暗いのですが、青年団がだんぢりの練習なんかもしている場所で、よく行くコースです。
暗いので、蛍光の反射タスキを掛けるようにしていてこれでいつも車とかバイクとか避けてくれるので、特に気にせず走ってました。木材町の海沿いの道で、後ろからバイクが来ているのはわかっていましたが、道も広いので、たいして気にもせずにいましたところ、”あーあぶない”か、”ぶつかる〜”というような声がしました。
後から聞いた話によると、その人はぶつかりそうになったので、バイクを降りたんだそうですが、バイクだけが横滑りして、私の左足に衝突し後頭部を打って、意識消失していました。
およそ3分程後?(自分ではわからない)に気がつき、頭と左足の打撲にも気付きましたが、手足は動き、喋れました。
バイク運転手が、救急車を呼んでくれていたので、救急車に乗り込み、徳洲会に聞いてもらっていましたが今はダメとのことで葛城病院搬送。頭部CTで左頭頂部の頭蓋骨陥没骨折がありましたが、血腫なし。脳挫傷もありませんでした。左下腿は腓骨の外果骨折でずれが少しありました。
ギプス固定して、集中治療室入院になりました。集中治療室なので、携帯電話も没収され、久しぶりに外界とは全く隔絶された一夜を過ごしました。テレビもラジオもなし。更に本もありませんでした。痛みはそう大したことはなかったのですけど、やはりあまり眠れず。
翌日火曜日の朝7時から、頭部CTとMRIを撮影して、血腫と脳挫傷が無いことを確認して、経過観察・退院となりました。2週間後に葛城病院で頭部CT、脳外科再診予定です(午後休診になります)。
腓骨の方はずれが少しあるので、保存的療法も可能だけど、手術の方がいいのではないか、とのこと。
泉大津市医師会の整形の先生方に下腿のCT検査の結果見ていただき、かわい病院で手術となりました。
14日木曜日午後から手術。初めて腰椎麻酔を受けました。腓骨の骨折部を整復して、プレート固定されました。
で、翌日15日金曜日に退院しました。
現在、左足ギプス・松葉杖生活です。
12日〜15日まで各種勉強会、ライブ観賞などキャンセル。
16日土曜日:休診にして、東京での大腸肛門病学会・終了後院内旅行を兼ねてディズニーシー
17日日曜日:千葉県柏市で国家戦略としての在宅医療シンポジウムin 柏に参加予定でしたが、すべてキャンセル、安静にしていました。
18日から診察はぼちぼちしています。
検査、手術はキャンセルさせていただいて、レントゲンの必要な初診の方も御断りさせていただいています。
入院、手術、外来受診で何日か11月中は何回か休診させて頂きました。整形外科・脳外科外来受診のため、12月4日、11日の夕診を休診にさせていただきます。また、御迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
来月にはもう少し回復している予定です。
ランニング、マラソンが難しくなったので、来年泉州マラソン、静岡マラソンにエントリーしてましたが、キャンセルですね。あと、ハーフ一つと信太山クロスカントリー大会
うーーん、あの屈辱の大阪マラソンが最後になるなんて。。
周囲の医師の先生方からは、その程度ですんでよかった、と言われています。生きているだけでよかったということでしょう。脳挫傷がなくて、幸でした。
朝夕冷え込む季節になりましたが、お元気にお過ごしでしょうか
療養通所介護アネトスも開設して6年目になります。
開設当初に比べ職員もガラッと??変わっており今月はアネトスについて来月はその職員について私の独断と偏見で紹介したいと思います。(・・;)
まず、アネトス(療養通所介護)とは、介護保険で利用できる居宅サービス12項目の中の1つです。対象となる方は通所のニーズがあり、真嶋医院で在宅医療を提供している医療依存度の高い難病などの中重症者・癌末期の患者様です。デイホスピスを意識した施設で、重症の方でも安楽に過ごしていただけるよう定員は5名まで看護師2名と介護者2名が常勤し利用者様のニーズに合わせて対応しています。
一般のデイケア・デイサービスのようなレクリエーション、リハビリ等は行わず、その人なりの快適な方法で1日を過ごしていただけるよう努めています。
現在、利用されている方の中には、難病や中重症者だけではなく、大勢の人と接することが苦手な方や自分の好きなことをしながらゆっくりした環境で過ごしたい方等も利用しています。興味のある方は、お気軽に見学やお問い合わせのご連絡お待ちしております。
歌手の島倉千代子さんが、肝臓がんのためにお亡くなりになりました。
肝臓は、腹部と胸部の境界より下側の腹側・身体の右側・肋骨の内側にある消化器官系の臓器です。
「沈黙の臓器」とも呼ばれ、調子が悪くなっても症状があまり表に出ません。
様々な機能を持っており、一般的によく知られているアルコールの分解だけではなく、栄養分の分解や合成、有害物質の解毒、消化のための胆汁の分泌なども肝臓の仕事です。肝臓がんにはいくつか種類あります。
元々肝臓にがんができる原発性肝臓がんと、他の臓器から転移してきた転移性肝臓がん。
さらに、原発性肝臓がんは主に「肝細胞がん」と「胆管細胞がん」に分けられます。
肝細胞がんとは、肝臓の肝細胞からできた直接的ながんで、原発性肝臓がんの90%以上の人はこの肝細胞がんです。島倉さんもこのタイプの癌で、今回はこの肝細胞がんについてお話します。
肝臓がんはアメリカなど欧米人よりも、日本などのアジア人やアフリカ人に多く発癌してしまう病気です。
日本の場合、がんの中でも4番目に多く、女性より男性の方が発癌率は高いです。
男女ともに45歳を過ぎると発癌のリスクが上昇し、50歳〜65歳の間がもっともなりやすいと言われています。
原発性肝臓がんの原因のほとんどはウイルス性肝炎です。
ウィルス性肝炎には様々な肝炎ウィルスがありますが、原因となるのはB型肝炎とC型肝炎です。
これらの名前をニュースなどで耳にしたことがある方も多いでしょう。B型肝炎は感染している人の血液との触れ合いや母子感染で感染します。
主に、輸血や性行為、刺青などですが、昭和時代に集団予防接種などで注射針が使い回されていて、B型肝炎ウィルスが蔓延してしまったことが問題になっています。
C型肝炎も、感染している人の血液との触れ合いで感染します。B型肝炎と同じく、輸血や注射針の使い回しで感染した人が多いです。現在はBもCも輸血、母子感染、注射針の使い回しによる感染はほとんどありません。
これらのウィルスは肝臓に炎症を起こし、弱らせてしまいます。
炎症している状態が長く続くと、肝硬変や肝臓がんになってしまいます。感染してから何十年も何も症状がなく、自然に治ることもありますが、歳をとってからがんへと変わることが多いです。肝硬変からがんへという流れが多いですが、B型肝炎は肝硬変にならずにすぐにがんになってしまうケースもあります。C型肝炎から肝臓がんになる人がもっとも多く約70%で、B型肝炎から肝臓がんになる人は約20%です。
他にアルコールや喫煙などが原因で肝臓がんになってしまう人もいますが、ウィルスに比べると頻度は少ないです。
肝臓がんの初期症状は「沈黙の臓器」と言われている通り、出にくく、肝臓がん自体には自覚症状や初期症状はないといってもいいでしょう。ウィルス性肝炎にかかった場合は食欲不振、倦怠感、下痢、発熱、嘔吐、黄疸といった症状が出ます。肝炎から肝硬変に進行しますと、、食欲不振、倦怠感、体重減少、顔色が黒くなる、腹部の張り、肝臓付近の痛みといった症状が出ます。肝臓がんが進行しますと、腹部の腫瘤、痛み、黄疸、腹水などがでます。
ウィルスに感染していることがわかった場合や慢性肝炎、肝硬変になっている時は、常にがんになるリスクが高いことを意識し、最悪肝臓がんになってしまうことを想定して、こまめに定期検査をするようにしてください。
肝臓がんの自覚症状が出る前に検査で見つかった場合、早期であることが多く、治療や手術をしやすくなります。
まずは血液検査です。肝機能と肝炎ウィルス検査、腫瘍マーカーを調べます。肝機能検査で異常がある、肝炎ウィルス検査が陽性、腫瘍マーカーが高いと次に超音波検査をします。超音波で所見があれば、造影CT検査、MRI検査が行われます。一般的に、肝臓がんの主な検査は腫瘍マーカーと超音波検査ですが、それでも疑わしい場合は他の検査を行うという流れになります。腫瘍が明らかになれば、血管造影など特殊検査が行われます。
まずはもし手術が出来る状態であれば、がんを切り取る手術がもっとも適切な治療方法です。
がんの出来た場所、大きさにより、切除する術式が選択されます。我が国では稀ですが、肝臓を移植する手術が選択される場合もあります。。
手術をする他に、経皮的エタノール注入療法や経皮的マイクロ波凝固療法、ラジオ波焼灼療法といった局所治療があります。
経皮的エタノール注入療法とは、体の外側から針を注射し、がんにアルコールをかけて死滅させるというやり方です。
がんの大きさが小さく、数も少ない場合に行われる治療です。
経皮的マイクロ波凝固療法とは、体の外側から針を注射し、がんにマイクロ波を流し、焼いて死滅させるというやり方です。
ラジオ波焼灼療法とは、体の外側から針を注射し、がんにラジオ波を流し、熱で殺してしまうというやり方です。
このやり方は手術と違い体にメスを入れないため、体への負担が少なくて済むという利点があります。
他に、経カテーテル動脈塞栓術という治療方法があります。
この治療は足の血管からカテーテルを挿入し、止血剤でがんまでの血の流れを止めてしまうというものです。
そうすることでがんに栄養が送られなくなり、がんの死滅が期待できます。
いずれの治療方法を選択するかは、個人個人の病態、他の合併症、肝臓の状態、本人御家族の希望により変わってきます。
実は肝臓がんの治療後は再発が多く、その都度焼灼、エタノール、塞栓、切除などが検討されます。
原発巣の肝内転移なのか、ウィルスによる素地があるためまた新たにできたものなのかは不明のことが多いです。
なので、治療後も定期的に超音波、造影CTなどの検査が必要です。
肝細胞がんの場合は、リンパ節転移はあまり見られません。他臓器へのがんの転移については、肺に転移してしまうことがもっとも多く、次に骨や腹膜や脳、胃が多く、そして稀に腎臓といった臓器にも転移してしまうことがあります。
原発性肝臓がんの予防ですが、まずは原因となるB型肝炎ウィルスやC型肝炎ウィルスに感染しないようにしなくてはなりません。
ウィルス感染を予防する対策として、まず「これらのウィルスの感染者の血液や体液を直接触れないようにする」ということが挙げられます。
接触する場合は、自分の体の傷を保護しておかなければなりません。
ただ、人間の体には目に見えない傷ができていて、自分では気付かないうちに接触し、ウィルスに感染してしまうこともありますので気をつけてください。
他に肝臓がんの予防として大切なのは、やはり生活習慣を正すということではないでしょうか。
睡眠不足や運動不足などは健康に悪影響を及ぼし、肝臓の機能の低下を招いてしまいます。食生活を改めることも大事です。
糖尿病は肝臓がんに影響すると言われていますので、糖尿病になるような食事をしている方は改善してください。
他に、飲酒喫煙も肝臓には害がありますので、できる限り避けた方がいいでしょう。そして、ストレスを発散させることも肝臓がんの予防のひとつです。
しかし、いくら健康的な生活を送っていても、肝炎ウィルスに感染してしまったら肝臓がんへのリスクは非常に高くなります。市町村の健康診断でB型肝炎、C型肝炎ウィルスの検査ができます。ウィルスを持っている人は、肝臓がんの定期的な検査が予防になります。決して検査を怠らないようにしてください。
12月30日(月曜日)〜1月4日(土曜日)まで休診させて頂きます。
1月6日(月)より通常診療いたします。
今回は例年に比べ、少し長めになっています。
診察予約がこの期間にあたる方は診療予約、薬の処方日数など変更させていただきます。
こちらも気をつけますが、定期薬服用中の方は休み中に薬が無くなるということのないようお願いします。
御迷惑をおかけして申し訳ありませんが、よろしくお願いします。