2013年 8月 No.93
ホームドクター通信

◆当院からのお知らせ

残暑お見舞い申し上げます。とはいえ、8月も後半になり、過ごしやすくなっています。
今年の夏は冷夏になると予想されていましたが、8月中旬などは35℃以上の真夏日がずっと続きました。8月24日、25日の雨を境に朝夕涼しくなってきています。
朝夕など涼しい、と感じるようになりました。日中はまだ暑いです。これからも暑い日が続きます。熱中症への警戒は解けません。

いつも書きますが、熱中症の危険率が年々高まるのは、65歳以上の高齢者です。
これまでのデータ分析により、高齢者は気温35、36度付近で急激に発症する傾向があります。

更に若い方でも運動中の熱中症は30度以下の気温でも湿度が高まれば発症することがあり、暑さに慣れた8月下旬〜9月でも水分補給を徹底し、頻繁に休憩を取る必要があります。

今になって夏の疲れがでた、と言われる方もおられます。
夏の終わりは運動が活発になる時期です。
寒暖の差が大きくなり体調を崩しやすく、風邪など引きやすくなります。
体調の崩れは、熱中症を容易に引き起こします。
暑さ寒さに合わせての服の増減や規則正しい生活、十分な睡眠などを心がけてください。 また、十分な水分補給を行ってください。
汗をかいた場合、水分補給は水よりも電解質の入っているスポーツ飲料が適しています。
更に部屋の温度をこまめに測定して、暑ければエアコンを使用しましょう。
体調管理には十分気をつけて下さい。

現在、ネット予約システム入れ替え中のため、ネット予約が利用できません。
大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、ご予約の際は、お電話お願いします。

8月15日から18日まで夏季休暇を頂いて、6年連続で生まれ故郷の三重県熊野市での花火を見に行ってきました。天気にも恵まれ、平成8年以来17年ぶりの土曜日開催となり、過去最高20万人の観衆が訪れました。
世界遺産鬼ヶ城と七里御浜を舞台にした三尺玉海上自爆や鬼ヶ城大仕掛けなど「音と光の饗宴」を堪能できました。
フィナーレを飾る「鬼ヶ城大仕掛け」は、国の名勝天然記念物でもある鬼ヶ城という岩場や洞窟を利用して仕掛花火を行います。
鬼ヶ城の岩場に、8号から二尺玉までの花火玉を直に置いてそのまま爆発させる大迫力の「鬼ヶ城大自爆」は、花火玉自爆音や爆風に加えて、岩場での反射音や洞窟での響鳴音も加わり大迫力を演出しています。
爆発した花火は扇状に開き、音と光の衝撃が会場中を震撼させます。
本当に音がお腹に響く、という印象です。
終了後、山火事が発生していました。
火曜日から金曜日まで、在宅診療の時間ですが、車での移動中、ラジオを聞いています。
おもに毎日放送を聞いていますが、昼の番組のパーソナリティーの近藤光史さん、嘉門達夫さんも来られていて(私はお見かけしておりませんが)、ラジオで熊野の花火についてお話されていました。来年も8月17日で、その前後に夏季休暇を頂くことになると思います。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

参考URL 熊野大花火 http://www.zb.ztv.ne.jp/kumanohanabi/

平成24年度の住民健診が始まっています。特定健診で主にメタボにフォーカスをあてた健診です。
また、前立腺がん検診、肝炎ウィルス検診、大腸がん検診もしています。対象となる方は是非受けて下さい。

◆アネトス通信

地域住民の皆様こんにちは☆☆

暦の上では、もう秋ですが秋にはまだまだ遠く感じるような暑い日が続きますね(><)
今年は、去年に比べ、熱中症による救急搬送や死亡にまで至ってしまったケースが数多く取り上げられています。
疲労が溜まらないように、皆様も引き続き体調管理には気を付けて下さいね。

 今月号では、今年も熱中症予防のための重要4項目をあげておきます。

  1. 休息・睡眠を十分にとる。
    睡眠不足や、疲労の蓄積は免疫機能の低下につながり、熱中症を引き起こしやすくなると言われています。7〜8時間が適度な睡眠時間と言われています。
  2. 水分と塩分の補給を適度に行う。

    おすすめは、スポーツドリンク等です。
  3. 服装に気をつける。
    外出時や外で活動するときには、帽子を被ったり日傘を使用しましょう。また、黒めの服装は避け、白めの服装をしましょう。
  4. 涼しい場所の確保。
    屋外での活動は、できる限り避け、日陰などの涼しい場所の確保をしましょう。また、適度な休憩もとりましょう。

また、今年は10月頃までは残暑が続くと言われています。無理な活動は避けて、十分に気をつけましょう。

スマホ症候群

 スマートフォン(以下スマホ)の利用率が急増しています。ある会社が平成25年3月に実施した携帯電話の保有調査によると、スマホのみ、またはスマホと携帯電話両方を持っている人は48.3%。携帯電話ユーザーのほぼ半数がスマホを使っているそうです。
予測によれば、1年後にはスマホを持っている人のほうが従来の携帯電話ユーザーより多くなると考えられています。
  急速にスマホ利用者が広がる一方で、スマホが原因と考えられる「肩こり」も増えているとのことです。

スマホ症候群という言葉をお聞きになったことがありますでしょうか?コトバンクによりますと、スマホを長時間利用することにより引き起こされる肩こりや首の痛みなど諸症状のこと。
めまい、耳鳴り、うつなどが引き起こされることもあるようです。
医学・病理についての用語ではないので、医学書にはまだ掲載されていません。
新造語であり、最近メディアで取り上げられるようになった言葉で、明確な定義や根拠は存在しないようです。
スマホは、パソコンと同等の情報を得ることができますが、パソコンに比べ画面が小さいため、ユーザーは、画面の情報に集中するあまり、うつむき加減で画面を見続けながら操作することが多くなります。
最近電車に乗って座席にかけている6人全員が、同じようなうつむき加減の姿勢でスマホに見入っていました。たまたまではなく、よく見かける光景のように思います。
流石に6人全員はなかなかないですが。
飲食店やお持ち帰りスイーツなどの行列にもスマホを持つ人がたくさんいます。
時間つぶしは今やスマホなんでしょうね。
本を読んでいる人もなかなか見かけなくなりました。本も新聞もスマホで読めますし、動画もスマホで見ることが出来ますので。

スマホを見るときの姿勢が問題のようです。
首の骨は、重い頭を支えるために、自然にカーブして頭の重心を保っています。
うつむき加減の姿勢が長く続くと、首のカーブがなくなり、頭を首の筋肉だけで支える状態になり、首に多大な負担をかけるため、肩こりや首の痛みを引き起こすことになります。

スマホが原因と考えられる肩こりは、従来とは異なる筋肉が張っている場合が多いと、指摘されています。以下日経新聞の記事からの引用です。
  従来の肩こりは、肩から背中にかけて広がる僧帽筋のこわばりが原因だといわれています。つまり首の後ろ側の問題でした。

一方、スマホを見続けたときにこわばるのは、首の横から前にかけたところにある前斜角筋(図を参照)と小胸筋(同)だそうです。

スマホ日経 図

 これらの筋肉は、僧帽筋に比べ小さく、筋肉も硬く伸びにくいので、この筋肉を長時間使用すると、硬く固まったままになる。
つまり肩こりというより首こりという状態となります。首の鎖骨の上のあたりを押してみて痛みを感じたら前斜角筋に負担がかかっている。また自分の肩を見下ろして、スマホをよく持つ腕の肩が前に出ていたら、小胸筋が収縮している表れだといわれます。
  僧帽筋が収縮した場合、肩を大きく回すことで、僧帽筋の血流をよくし、肩こりを解消することができます。しかし首こりの場合は、対処法が異なります。
図を参照してください。前斜角筋が収縮している場合は、こめかみに手を当て首を真横に倒すようにします。
これで収縮した前斜角筋を伸ばせます。
  一方、小胸筋を伸ばすには、肩が前に出ないように反対側の手で押さえ、腕を前後に振るとよいそうです。
  こうした筋肉に負担がかかる原因は、スマホを見るとき、自分でも気づかないまま、不自然な姿勢を長時間続けていることにあります。電車の中でよく見る姿勢ですね。
見下ろした体勢でスマホを見続けるとつらくなるのは、頭の重さが首に負荷をかけているからです。
できるだけ高い位置でスマホを見ることを勧める。
操作キーの上に画面がついていた従来型の携帯電話に比べ、スマホは低い位置でみることが多いが、できれば目の高さが望ましい。
  予防法は右の写真のように、画面を見る時に、持つ手の肘の角度は90度で、反対の腕を持つ手の肘の下に入れること。
目線が上にあがり、「ストレートネック」の予防につながります。
画面タッチ操作する時もこの画面の位置に気をつけましょう。少しのことですが、毎日続けると変わってくると思います。
スマホを見るときは、背筋を伸ばし、体の重心の上に頭を置くように意識すると、首にかかる頭の重さを軽減できます。
  長時間見続けないことも重要です。同じ姿勢を10分間続けていると筋肉の血行が悪くなり酸素濃度が低下してきます。
これは筋肉を動かすことで回復できるので、同じ姿勢をとり続けないことが重要になります。
  少しの時間でも上手に使えば姿勢を変えられます。
例えば電車の中。
優先席近くの使用はマナー違反として、それ以外の席では、揺れ続ける電車ではスマホは見ないほうがいいですが、どうしても見たい場合は、せめて駅につくたびに駅名を確認するようにしてください。
スマホから視線をそらして駅名を探すことが、首の筋肉を定期的に動かすことにつながります。
また、時間を見つけて、背筋を伸ばした姿勢で15秒立つことを勧められます。気分転換にもなる上に、固まった筋肉をほぐす効果もある。

またスマホの別の話題です。最近は若者の間にLINEのストレスというのがあるとのことです。
LINEとは携帯電話スマホ・パソコン向けのインターネット電話やテキストによるチャットなどのリアルタイムのコミュニケーションを行うためのインスタントメッセンジャーのこと。
調査は関西大学の学生を対象に行われたそうです。
まずLINEを使用しているという学生、こちらは98%とほぼ全員が使用していました。
LINEにはメッセージに既読機能があります。
相手が自分のメッセージを読んだかどうか確認できるものです。
便利な機能なのですが、これをストレスに感じる人も少なくないようです。
  使用していた学生のうち「既読が気になる」と答えたのは76%、「既読機能による返信義務を感じる」と答えたのは80%にも上ったそうです。
自分のメッセージを相手が読んだかどうか気になり、既読のついてしまったメッセージには早く返さないと、というストレスがかかるのですね。
また、返信がないことでストレスを感じることもあるとのことでした。
既読機能をオフにするアプリも登場したとのこと。
また別の問題で、スマホのゲームで有料のものがあり、月に数十万円請求された例もあるそうです。いろいろありますね、というのが私の印象。

スマホはとても便利で、今さらスマホを手放すのは難しいですが、便利なものにはマイナス面もあることを改めて肝に銘じるべきでしょう。

◆編集後記

ワンコイン健診しています。

あまり病院に受診しない方を対象としています。
500円で糖尿病、脂質異常症、肝機能、腎機能、貧血の検査をします。
健診を受けていない方が結構多くおられ、その方を対象に気軽に自分の健康状態を知ってもらおうと思って始めたものです。
あまり健診を受けていない、病院にかかりたくない人にお勧めしたいと思っています。
周囲に不健康そうだけど、病院に行きたがらない方がいらっしゃったらお勧めください。