暑中お見舞い申し上げます。梅雨があけ、夏本番です。
今年の夏は梅雨明けが早く、冷夏となる予想だそうですが、今のところ暑いです。熱中症には十分注意してください。
熱中症は梅雨明けの蒸し暑い日によく起こります。このようなとき体はまだ暑さに慣れていないので熱中症が起こりやすいといわれています。
暑い日が続くと、体がしだいに暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。
暑熱順化は、日常運動をすることによっても獲得できます。
日頃からウォーキングなどで汗をかく習慣を身につけて暑熱順化していれば、夏の暑さにも対抗しやすくなり、熱中症にもかかりにくくなります。
熱中症の危険率が年々高まるのは、65歳以上の高齢者です。
これまでのデータ分析により、高齢者は気温35、36度付近で急激に発症する傾向があります。
高齢者の方は遠慮せずエアコンを使うべきだと思っています。若い人は涼しい恰好をして、水分・塩分を十分とり、エコな涼感グッズを使って我慢しましょう。
熱中症以外の夏の注意事項(毎年書いていますが、懲りずに今年も)夏バテ予防:ビタミン・ミネラルを十分摂って、規則正しい生活を心がけましょう。冷たいのみものの摂りすぎにも注意。
食中毒:細菌をつけない・ふやさない、殺菌する。が予防のポイント。清潔・迅速に食材を保管調理する。
保存には冷却を、調理は加熱を心がけてください。
紫外線対策:日傘,帽子,長袖,長ズボンなどにより,皮膚に到達する紫外線を減らすように。野外での活動は日焼け止め(サンスクリーン剤)を塗ります。
現在、 ネット予約システム入れ替え中のた め、 ネット予 約 が利用できません。 大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません が、 ご予約 の 際 は、 診療時間中又は月から金曜日の午後の時間帯にお 電 話お願いします 。
駐車場を整備しました。。
今回、家庭菜園+花畑を撤去し、駐車場の拡充にあてました。タイヤ止めもついています。来院する方から概ね好評です。
高齢者用の肺炎球菌ワクチンは平成24年4月より、忠岡町在住の70歳以上の高齢者を対象として、接種にかかる費用の一部負担を実施していました。
今回平成25年8月1日より忠岡町に住民票を有する65歳以上の後期高齢者医療被保険者の方についても助成を行うことになりました。
対象の方については忠岡町から助成券が送られてきています。
助成券をお持ちになり、予約の上、受診してください。助成券をお持ちの方には、当院では3500円で接種しています。
高血圧の治療薬のディオバンという薬は、当院でもよく使用しています。
ディオバンを巡っては、脳卒中や狭心症の発症を抑える効果もあるとする京都府立医大の元教授の臨床研究の論文データについて、データの改ざんがあったと報告されており、ニュースでも大きく取り上げられています。
ただ、高血圧症への効果自体は問題ないとされていました。
今回、厚労省から、ディオバン内服による皮膚の広い範囲が赤くなり、発熱やただれなどの症状が出る「中毒性表皮壊死(えし)症」と全身に赤い発疹などが出る「多形紅斑」の皮膚障害の副作用が報告されました。
厚労省は「副作用は論文のデータ操作問題とは関係がない。自己判断で服薬を中止せずに医師の指示に従ってほしい」としています。ディオバン服用中の方は御相談ください。
この京都府立医大の元教授は私の高校の一年先輩で、非常にいい仕事をする先生だっただけに残念です。
ディオバンの採用を中止する病院も相次いでおり、当院としてもちょっと考えないといけないかな、と思っています。
お盆休みのため 8/15(木)〜8/18(日)休診とさせていただきます。
ご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします。
今月初旬に梅雨明けはしましたが、まだまだ蒸し暑い日が続きますね。
皆様、体調は大丈夫ですか?
今年は去年に比べ、熱中症で救急搬送される患者数が増加していると新聞やテレビでも取り上げられています。
日頃からの睡眠や水分を十分にとり、屋内で居てる時も油断をせずエアコンや扇風機をつけるなどして予防をしましょう。
また、気温が高い時はできる限り外出を控え、出かけるときには、こまめに水分補給もしましょう。
先日アネトスには、今年も二日間に渡り、6名の看護学生が実習にきました。
日頃と違う顔ぶれもあり、少し賑やかになり、二日目にはレクリエーションで回転寿司にも行ってきました。会話も弾み、お寿司からデザートまで楽しまれていました。
看護学生の方は、あと採用試験の合否発表や国家試験を残す所だという事でしたので、色々な医療現場で活躍されることを願っています。
昨年の連休初日・2012年4月29日午前4時50分ごろ、群馬県の関越自動車道で、高速ツァーバスが道路脇の遮音壁に激突して大破、乗っていた人のうち7人が死亡、男性運転手を含む15人が重体・重傷など、46人が死傷する事故が発生しました。現場に目立ったブレーキ痕やスリップの痕はみられなかったといいます。
その自動車運転過失致死傷などの罪に問われた運転手の初公判が7月にありました。
運転手はその後の調べて、睡眠時無呼吸症候群であったことが判明。
今までも睡眠時無呼吸症候群による事故は何件か報告されていて、車の運転などに危険な病態であることは周知されてきています。
今回はこの睡眠時無呼吸症候群について書いてみます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸は睡眠中に呼吸が弱くなる、もしくは停止し、体内の酸素濃度が下がる状態です。主に脳の疾患や心不全などが原因で呼吸が停止する中枢性睡眠時無呼吸症候群と上気道が閉塞し、呼吸が弱くなる閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に分類されています。
ここでは閉塞性睡眠時無呼吸症候群を中心に説明させていただきます。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、入眠した後に気道が狭窄・閉塞して呼吸が停止し、動脈の酸素分圧が低下する結果、中途覚醒を繰り返します。日本では全国で2-300万人、閉塞性無呼吸症候群の可能性がある方がいると言われています。そのうちの80%以上が未診断と予想されています。
原因
睡眠時に上気道が閉塞する原因については、
年齢(筋肉が弱くなる)、肥満(気道を取り巻く軟部組織の増加により、気道が狭くなる)骨格(顎が小さい日本人は、気道が狭くなりやすい)耳鼻科疾患(慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔彎曲などによる鼻閉)就寝前アルコール摂取(気道粘膜が浮腫み、気道が狭くなる)
などが挙げられます
症状
無呼吸時から呼吸再開時には覚醒反応を伴うことが多く、その結果深い眠りを妨げ、眠りを浅くし、中途覚醒を増やします。そのため、日中の眠気、倦怠感、集中力低下、意欲低下、抑うつ気分などが引き起こされます。一緒に寝ているひとから、いびきが大きい、いびきが止まる、などと指摘されることもあります。
合併症
無呼吸により体内の酸素が少なくなること、また、呼吸再開時に急激に血圧や心拍数が上がるといった現象が、毎晩頻回に生じることが原因となり、それらを治療せずに放置した場合に、高血圧、不整脈、心不全、糖尿病、高脂血症 などを合併する可能性が高くなります。
ひいては脳梗塞、心筋梗塞のリスクが上がります。
診断のための補助テスト
上記のような人がいる場合、診療所では下記のような問診をします。
Epworthの眠気テスト(こんな時眠くなりますか?)
上記の各質問の状況で自分にあてはまるかを、無しが0点、時に(少しある)が1点、結構(半々くらい)が2点、多い(可能性が高い)が3点の0−24点で点数をつけます。11点以上が睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと考えます。
以上で睡眠時無呼吸症候群が疑われたら、終夜睡眠ポリソムノグラフィ検査という検査をします。
睡眠時の脳波、眼電図、筋電図、口・鼻の気流、胸・腹部の動きによる呼吸パターンパルスオキシメーターによる経皮的動脈血酸素飽和度 (SpO2)データ収集を行なうものです。
一般的には一泊入院して検査します。
診療所では携帯型の簡便な装置で在宅検査を行なう場合もあり、当院でもスクリーニング的にしています。
睡眠中に気道が閉塞し、10秒以上呼吸ができない状態を無呼吸(apnea)、10秒以上換気が50%以下になる、呼吸が浅くなった状態を、低呼吸(hypopnea)と呼びます。
睡眠1時間あたりの、無呼吸と低呼吸の回数を合計したものを無呼吸低呼吸指数(AHI: apnea hypopnea index)とよびます。
一晩の睡眠において1時間あたり、15回以上、無呼吸や低呼吸(AHI>15)を生じる場合、または睡眠1時間にあたり5回以上の無呼吸・低呼吸状態(AHI>5)があり、それに加えて日中の眠気、倦怠感、中途覚醒などの自覚症状を伴う場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。AHI:5-15は軽症、15-30が中等症、30以上が重症です。
減量、耳鼻科領域で、口蓋扁桃が大きいなどが原因で睡眠時無呼吸症候群が起こっている場合は手術療法もあります。しかし、CPAP:Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的持続陽圧治療)が現在最も有効な治療法と考えられています。
我が国でのCPAP療法の保険適用は,自覚症状を認め,かつ,PSGにてAHI ≧ 20もしくは簡易モニターにてAHI ≧ 40を認めた場合となっています。
最近,報告された一般住民を対象とした研究(平均観察期間13.4年)では,健常人と比較して,AHI ≧ 15で有意に死亡率が悪化することが示されており,AHI ≧ 15で積極的な治療の適応となるべき、というのが学会の主張です。CPAP装置からホース、マスクを介して、加圧した空気を気道へ送り、睡眠中の気道閉塞・狭窄を防ぎます。うまく圧が送られているかどうか、無呼吸指数が下がっているかどうかを外来で判定します。
この裁判では被告である運転手は、睡眠時無呼吸症候群に罹患していたことを主張し、無罪を主張しています。新聞などの報道によると、被告は「眠気を感じながら運転を続けていない、突然眠くなった」と述べたそうです。
一般に睡眠時無呼吸症候群は「突然」眠ってしまう病気ではありません。確かにこれによって眠くなるでしょうが、むしろその眠気は突然来るものでなく、恒常的に眠たい病気で、突然眠くなるのはナルコレプシーという病気です。
運転手の眠気がいつきたのかが、裁判の論点になるかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群が突然眠くなるという風評が立てば、患者の運転に今後制限が出るかもしれません。無呼吸症候群に対する誤解が広がらないことを願いますが、裁判の行方を注目したいと思います。
夏季休暇のお知らせ
8月15日(木)〜18日(日)
夏季休暇を頂きます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
例年通り、今年も三重県熊野の花火を家族で見に行く予定です。