3月も後半となりました。5月かと思うような暖かい日があったかと思うと、一転また冬に逆戻り、など天候は不安定。
しかし、季節は確実に春に向かっています。
桜の開花は例年になく早いようで、東京では3月後半に早々と満開になってしまいました。入学式に桜が満開、がいいのですが。今年はダメですね。
インフルエンザは峠を越えました。
3月の後半に、微熱でしんどい、とい言った方。絶対違うだろう、と思ってそのまま普通の風邪薬で帰っていただこうかと思ったのですけど、御本人がインフルエンザの検査をしてほしい、と言われたので実施しました。すると、B型陽性。非常に驚きました。しかし、迅速検査で出れば確実なので、インフルエンザの薬を処方しました。インフルエンザの診療は10年前と確実に変わりましたね。今は少しでもインフルエンザを疑ったら、検査して、結果により薬を処方する。陽性に出れば診断は確定です。発熱から来院までが早すぎてウィルス量が少ないためか、症状はインフルエンザなのに検査は陰性、というケースに時に迷う程度です。
よく効く薬・タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタなどもあります。
検査の無いころ、発熱して、待合室のソファで座っておれず、横になっている人がインフルエンザだ、と先輩から教えていただきました。当分それでインフルエンザを診断していました。今から思うと、見逃しはかなり多かったように思います。しかし、見逃してもインフルエンザの薬もないので、結局は治療は同じなのですね。
更にある先輩は咽頭の奥をみて、ザラザラしている、とか小隆起がある場合はインフルエンザである、と教えてもらいました。これは結構あたるような気はします。
しかし、そんな名人芸も迅速検査の結果には勝てないのが現実です。今はとてもインフルエンザではなさそうなのに、職場の上司からインフルエンザだったら困るから検査してもらってこい、というような方が以前に比べて多くなりました。これも時代の流れかも。
平成25年3月10日、京都マラソンに参加してきました。雨が降っていれば、東京の研究会にいくつもりでしたが、朝なんとか晴れていたので西京極の運動場に。
せっかく3.5倍の倍率をくぐりぬけて当選したんだからなぁ〜と思いつつ。1万5000人のランナーが集まっていました。最初は天気もまずまずだったのですが、昼前から雨が降り出して、風も強くなり、とても寒い思いをしました。観光気分で写真を撮ろうと思いながら行ったのですが、仁和寺で1枚、京都国際会議場で1枚、のみ。しかもブレがひどく、目標物の前にたくさんのランナーがいましたので、とても公表できるものではありませんでした。タイムは4時間8分で泉州マラソンよりも10分近く短縮していました。ゴールした頃は平安神宮は土砂降り、といってもいい状況で、ゴールから更衣室までの道のり、濡れながら歩いてました。
ゴールはスーパー銭湯にしてほしいなあ。これで今シーズンのフルマラソンは終了。あと4月にハーフマラソンに参加しますが。またゆっくり次のシーズンを待ちます。
忠岡町在住の70歳以上の方の肺炎球菌ワクチン接種、町の助成もあり、3500円でしています。
効果はあると思いますので、是非。
近隣のサービス付き高齢者住宅の管理医師になりました。当院が在宅医療を提供します。
和泉しんのう庵、忠岡ユアサイドの2か所です。
待合室にパンフレット置いています。入居御希望の方がいらっしゃいましたら、当院スタッフまで。
3月30日土曜日、学会参加のため、休診します。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
愛媛県松山市の在宅医学会に参加してきます。
所々で、さくらの開花報告もあり、ようやく春へと近づいて来ました。
3月は、卒園式・卒業式等、また新たな道へ進む為の準備に追われるシーズンですね。
先日アネトスでは、お花見で、岸和田の中央公園に行ってきました。
天候も良かった事から、「気分転換で少し外へ出て皆で食事を楽しもう」という事で企画しました。
当日は看護師2名含め職員4名と、2名の利用者様が参加して頂けました。
アネトス来所後、入浴等の午前のケア終了後、アネトス号にて中央公園へ出発!!
到着後、少し散策し記念撮影を済ませ、食事スタート(^^)
皆で会話をしながらの食事で、食も進み、楽しんで頂けました。
また、帰りの送迎時には、ご家族様にも喜んで頂け、今後もより利用者様やご家族様に満足していただけるよう努力していきたいと思います。
今回は、梅のお花見でしたが、桜のお花見も行けてらいいなと考えています。
アネトスでは、若干の空きがございます。
施設内見学等、随時可能ですのでまたご連絡ください。
受付時間:月曜日〜金曜日(祝・祭日は除く) 9時〜17時
療養通所介護アネトス TEL 0725-32-2884 担当:榎谷
花粉症のシーズンです。不愉快なつらい日々を過ごされている方も多いようです。
鼻アレルギー診療ガイドライン2013年が発表されました。読んでみましたので、大まかなところをお知らせします。
スギ花粉アレルギーの方が10年前に比べて多くなっているそうです。
特にスギ花粉症の増加が目立ちます。20代から50代の方の概ね3人に一人が花粉症、と推定されています。かなり高い罹病率と思います。
鼻水が出ますけど、私は花粉症でしょうか?と言われる方が多いです。
診断は鼻の局所所見(下鼻甲介というところの粘膜の性状・鼻汁の性状)を観察。目のかゆみを伴う場合は花粉症の方が多いです。
検査ではまず、鼻汁好酸球検査をします。鼻水をラップでかんでもらって採取し、その鼻水の中に好酸球というアレルギーの時によくでてくる血球成分がどの程度含まれているかを観察します。当院は今は検査センターにお願いしていますので、結果判明まで一日かかります。
血液検査で好酸球、総IgEを測定します。これは確定診断にはなりませんが、アレルギー体質かどうかの確認はできます。
特異的IgEという検査は特定の抗原(アレルゲン)に対してどの程度免疫系が働くかを調べます。アレルゲン、例えばスギ、ヒノキなどの花粉に対して反応する特異的IgEの量が増えていれば、そのアレルゲンがアレルギーの症状を引き起こしている可能性が高いと考えられます。
現在200種類以上のアレルゲンに対する検査ができますが、保険で一回に調べることのできるアレルゲンは13種類までです。検査会社が用意した13種類の鼻炎アレルゲンに対する項目を使いますが、個別にアレルギーを起こしそうな抗原を選ぶことも可能です。但し、少し高価。3割負担で4500円ほどかかります。
他にアレルギー検査には皮内テスト、鼻誘発テストなどがありますが、耳鼻科での検査になります。
くしゃみの回数、鼻汁の程度、鼻閉(鼻づまり)の程度、日常生活の支障度で判定します。
くしゃみは一日の平均発作回数、鼻水は鼻をかんだ回数で判定しますが、21回以上が4+、11−20回が3+、6−10回が2+、1-5回が1+、それ以下が正常ということになります。鼻閉については- 一日中つまっているが4+、口呼吸がかなりの時間が3+、口呼吸が時々が2+症、口呼吸なしが軽症、それ以下が正常です。
日常生活の支障度:全くできないが4+、手につかないが3+、あまり差支えないが+、2+の中等症は+と3+の間です。
くしゃみ発作または鼻漏の強い方の症状・鼻閉の程度を組み合わせて重症度を判定します。最重症、重症、中等症、軽症を判定します。
今、治療の中心になっているのが第二世代の抗ヒスタミン薬です。最近市販薬として薬局で購入することも可能です。アレグラとかアレジオンといった薬です。
新しいものほど眠気が弱くなっています。アレグラなどは特に眠くならなない薬で、運転される方には最適ですが、このアレグラでも眠くなるかたはおられます。
仕事の程度、症状の重症度から薬を選択しています。
この第二世代抗ヒスタミン薬を使っても症状がおもわしくない方には、鼻噴霧用ステロイドを早めから使うようにしています。喘息もそうですが、局所に使用するステロイドはかなり有効な印象を受けています。今までは一日2回使用の鼻噴霧薬が主流でした。今後は1日1回型の鼻噴霧用ステロイド薬(アラミスト、ナゾネックス、エリザス)が広く使用されていくものと予想されます。
他にも鼻アレルギー治療薬として、使われるものを列挙します。
遊離抑制薬(インタール、リザベン)鼻噴霧薬、点眼薬としてはよく使います。
経口ステロイド剤:重症の場合使用します。
ロイコトエイエン受容体拮抗薬(オノン、シングレア、キプレス)は鼻閉に有効。
プロスタグランディンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬(バイナス)Th2サイトカイン阻害薬(アイピーディー)は第二世代抗ヒスタミン剤と鼻噴霧薬が無効のとき追加します。
第一世代抗ヒスタミン薬:眠くなるので、夕方に服用するよう処方しています。
漢方薬(小青竜湯、葛根湯など)が時に使用されます。
以上を症状に応じて使用します。
何と言っても、抗原(アレルゲン)の除去と回避です。
花粉情報に注意し、多い日は外出を控えるように。外出時はマスク、メガネを使う。表面のけばだった服は避ける、帰宅時衣服、髪をよく払ってから入室。掃除励行。
空気清浄機もいいようです。
ノーベル賞を受賞した、iPS細胞の話題です。
理化学研究所はiPS細胞で目の網膜を再生させる臨床研究を、先端医療センター病院(神戸市)で実施する計画を厚生労働省に申請しました。厚労相の了承意見を経て実施されれば、iPS細胞を使った世界初の臨床応用になります。
理研によると、患者の選定や細胞の加工には、了承されてから一年ほどかかり、網膜の細胞移植は二〇一四年度になる見通し。計画では、目の奥にある網膜が傷み、視力が急激に失われる「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性」の治療法開発を目指します。国内の患者は推定七十万人。患者自身の皮膚を採取してiPS細胞を作り、網膜の色素上皮細胞に成長させてシート状に加工したものを注射して移植します。移植後、数年にわたり安全性や有用性を観察する予定です。iPS細胞を使った初めての臨床研究。開発者の山中教授もそれを期待していたはず。
経過を見守りたいです。