2013年 2月 No.87
ホームドクター通信

◆お知らせ

2月も後半になりました。今年の冬はいつもに比べてかなり寒いような印象を受けます。ニュースで観測史上一番の寒い冬、と報道されていました。インフルエンザも少し下火になったとはいえ、まだ学級閉鎖などの報告も相次いてでいます。
引き続き注意は必要。手洗い、うがいをお願いします。

インフルエンザの予防接種、65歳以上の忠岡町在住の方の助成は終了しました。
一般の予防接種は3月末まで受け付けています。ワクチンなくなり次第終了します。1回目2800円、2回目は2000円です。
子宮頸がんワクチン、肺炎球菌ワクチン、Hibワクチンも引き続き受け付けています。
また新たに4種混合ワクチン(3種混合+ポリオ)が始まりましたが、品不足だそうです。

泉州マラソン

昨年、一昨年にに引き続き2月17日、私にとっての一大イベントである泉州マラソンに参加しました。コースは昨年と同じ・浜寺公園をスタートして、堺・大浜を折り返し、旧26号線を南下し、りんくうタウンにでます。そこから臨海線に出て、泉南のりんくうイオンモールを折り返してりんくう公園までもどってゴール、のコースです。
今年は天気はまあまあよかったのですが、とても寒い一日でした。臨海での温度が大体1℃から2℃とあとで聞きました。手袋をしていても、手がかじかんでいうことをきかず、スポーツジムの知り合いが沿道で差し出してくれた飴の袋を開けることができませんでした。
泉南の30kmを超えての二つの橋はやっぱりきつい。でも、今年も失速はしたもののなんとか走って渡りました。
タイムは4時間15分14秒。
昨年よりタイムを10分以上落としてしまいました。
大会2週間前にアクシデントがあり、、直前2週間はあまりトレーニングもできまなかったためかな、と思っています。
今年も忠岡駅難波方面上り改札口入ってすぐ右手に忠岡町の特産品などを展示しているコーナーに忠岡町住民の泉州マラソン記録が掲示されています。
今年も足はさほど痛くなりませんでした。走っている間、やめようかな、と思うこともありますが、
終わったあとの風呂、ビールは格別で達成感、開放感は何物にも代えがたいものがありました。
次は是非4時間を切るように練習します。
沿道で応援してくださった方、ありがとうございました。今年も忠岡通過時は集団の中に紛れるよう、目立たないよう走っておりました。

ジョギングを趣味として楽しみ、いつまでフルマラソンに出場できるのかはわかりませんが、出られる間は出ようと思っています。
ちなみに3月は2年連続、京都マラソンに参加します。エイドステーションに八ツ橋が登場したり、
仁和寺でのお坊さんからの声援が京都らしいな、という印象でした。アップダウンの強い厳しいコースですので、観光気分で無理をせず、平安神宮の大鳥居目指して42.195km京都の旅を楽しむつもりでいってきます。今回はデジカメを持って参加予定です。

近隣のサービス付き高齢者住宅の管理医師になりました。当院が在宅医療を提供します。
和泉しんのう庵、忠岡ユアサイドの2か所です。
待合室にパンフレット置いています。入居御希望の方がいらっしゃいましたら、当院スタッフまで。

◆アネトス通信

まだまだ寒い日が続きますが、体調の方は大丈夫でしょうか?

先月号でも触れましたが、インフルエンザが流行しており、学級閉鎖・学年閉鎖・など色々と影響が出ている様です。

日常生活での予防方法として一般的なことは、@栄養と休養を十分とる(睡眠も重要)。A人ごみを避ける。B適度な温度・湿度を保つ。C外出後の手洗い・うがいの徹底。Dマスクの着用 等があります。

アネトス内でも、利用者様の体調管理を第一に、施設内の室温・湿度の調節、処置後の手洗い、送迎後の手洗い・うがい、マスクの着用等をして、感染・細菌・ウイルスに敏感な利用者様に、日々注意を払っています。

お子様をお持ちの方や、抵抗力が弱くなる高齢の方は特に注意を払って下さい。

そして、予防接種をされた方は、「予防接種をしたから大丈夫」と油断はしないで下さいね。

また、今年も忠岡町福祉事業所の作品展(4月か5月頃開催)にむけて、少しずつ準備を始めています。作品展後には、また紹介させて頂こうと思っています。皆様も時間が許せば、足を運んでみて下さい。

アネトスでは、ボランティアも随時募集しています。

利用者様のお話相手等、少しでも興味があればご連絡下さい。

◆黄砂とPM2.5

黄砂現象とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により大気中に舞い上がった黄砂粒子が上空の偏西風に乗って浮遊しつつ降下する現象を指します。

日本における黄砂現象は、2月下旬〜5月上旬に発生し、関西以西を中心に一年に30日ほど観測され、時には空が黄褐色に煙ることがあります。
日本などの、発生地からある程度離れた地域に飛来する黄砂の粒子の大きさは、中国よりも小さく、0.5μm-5μm(=0.0005mm-0.005mm)くらいであり、粒径分布では 4μ m にピークがみられます。
これはタバコの煙の粒子の直径(0. 2- 0.5μm)よりやや大きく、人間の赤血球の直径(6-8μm)よりやや小さいくらい。
μ(マイクロ)とは、100万分の1の意味で、 例えば、海岸の砂粒の直径は約100μm、人間の髪の毛の太さは直径約70μm、 スギ花粉は約30μmです。

黄砂の健康被害に気をつける必要があります。
今までわかってきたのが、アレルギー、小児喘息、脳梗塞、心筋梗塞、結膜炎など。

小児喘息では京都大学と富山大学と共同グループは、黄砂が小児ぜんそくで入院するリスク(危険性)を約2倍悪化させるという疫学調査の結果を公表しています。
富山県内の基幹8病院に入院した小児を調べ、黄砂と入院との関係を比較した結果、黄砂が観測されてから1週間は、ぜんそくの発作を起こすリスクが普段の日の1.8倍と高い状態が続くことがわかりました。
小学生に限ると3倍を超過。男子は小中学生を通して発作を起こしやすく、リスクが2.3倍となりました。
「小学生や男子生徒は外で遊ぶ機会が多く、黄砂を吸い込んで影響を受けやすいのではないか」と発表者は推測しています。国立環境研究所が福岡県で実施した調査でも、同様の結果が出ています。
九州大学のグループは、福岡県の主要病院に救急搬送される脳梗塞患者について調査。
黄砂が観測されてから3日間に搬送される急患は普段の時期に比べて7.5%増えたことを発表しました。
言語障害や手足のまひなどを起こす重症タイプに限ると、リスクは1.5倍になったとのことです。
黄砂に含まれる汚染物質や微生物によって過剰な免疫反応が起こり、血管の内側についた脂肪の塊がはがれて脳梗塞を招くと考えられています。
この発表をした研究者は「脳梗塞は動脈硬化が進んでいると発症しやすくなる。そのような人は黄砂の日は外出を控えた方がよい」と話しています。

欧米でも心筋梗塞が増えるとの指摘があります。 黄砂の多い日は目の中にも入りやすく、結膜炎の原因になったり、目を擦ることにより角膜に傷がつくことも考えられます。
外から帰ったら目を洗うことも重要。
また、黄砂により、アレルギーが悪化する危険性を指摘されている。
マウスを使った実験で確かめている。
「黄砂そのものはアレルギーの原因ではないが、含有するシリカや微生物が過剰な免疫反応を招いているのではないか」と推測されています。

予報をチェック

本格的な飛来シーズンにどう備えるのか。視界が10キロメートル以下になりそうな場合、各地の気象台から「黄砂に関する気象情報」が発表されます。気象庁のホームページ(http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/)にも黄砂予測が掲載されますので、こうした情報に注意してください。

黄砂の健康被害を避けるためには、黄砂ができるだけ室内に入らないようにすることが大切です。
黄砂に関する気象情報が発表されたときは、まず窓を開け放つのは避ける。
空気清浄機も有効だという。
洗濯物を外に干さないことも重要だ。
外へ干した場合はきちんと払って取り込む。
視界が5キロメートル以下と、黄砂が大量に舞っているときは注意が必要。
高血圧や肺の病気、アレルギーなどがある人は外出をできるだけ控え、屋外の運動も避けた方がいいです。
目安は車などの表面にうっすらと黄砂が付着するとき。外出するときにはマスクを着用してください。

更に今年は黄砂に加えてPM2.5という耳慣れない物質の影響も懸念されています。
中国では1月中旬から、首都の北京市を中心に大気汚染が発生しました。
外に出ると、もやがかかったように遠くが見えないため、高速道路が通行止めになったり、飛行機が飛べなくなったりしました。
ニュースでご覧になった方も多いと思います。あまりの粉塵の多さに、息が出来るのか?と私も大変驚きました。
中国政府によると、1月下旬には、中国の国土の約15%、日本の面積の約4倍にあたる143万平方キロ・メートルが汚染した空気に覆おおわれたそうです。

汚染の原因となっているのは、工場から出る煙や、自動車の排気ガス、暖房のために燃やしている石炭のかすなどに含まれる直径2.5μm以下の微小粒子状物質です。
これがPM2.5と呼ばれるもので、自然に発生した霧にくっついて、もやのようになっているのです。このうち、北京市ではPM2.5が大気中にたくさん浮遊し、「深刻汚染」と発表されました。
PM2.5が風に乗って日本にも飛んできているようです。
PM2.5を吸込むと、粒子が小さいため、肺の奥の肺胞まで入りやすく、気管支炎、気管支喘息、肺がんなどの健康への影響があることが心配されています。

環境省は2009年9月、健康を守るためのPM2.5の基準を定めました。
「1年平均で1立方メートルあたり15マイクロ・グラム以下、1日平均では35マイクロ・グラム以下」というのがその基準です。

先月、北京市で観測されたPM2.5は、1日平均400マイクロ・グラムを超えたそうです。この数字は、日本の基準の11倍以上にあたります。

黄砂と同じように、PM2.5も中国から飛ばされてくることが心配されています。

またPM2.5も、環境省のそらまめくん、というネット上のサイトでどの程度飛んでいるかわかります。
多く飛んでいる日はマスクが必要ですが、N95マスクかPM2.5が除去できるマスクが必要になります。
もう少ししたら、環境省から新たな基準がでると思われますので、また報道に注意しましょう。

◆編集後記

★2月はアンケート月間となっています。

お手数ですが待ち時間の間にご協力よろしくお願い致します。

★インフルエンザ予防接種は3月末まで実施しています。

高齢者肺炎球菌ワクチンは予約制となっていますので、ご希望の方は受付にて予約をお願いします。