◆お知らせ
残暑お見舞い申し上げます。
夏がゆっくりと終わりを迎えています。
朝夕など涼しい、と感じるようになりました。日中はまだ暑いです。特に暑かった昨年に比べると凌ぎやすいようですが、気象庁は8月下旬からの残暑が厳しくなると予想しており、熱中症への警戒は解けません。
熱中症の危険率が年々高まるのは、65歳以上の高齢者です。日本救急医学会によると、熱中症で重症化した高齢者のうち5割がエアコンを持っておらず、4割が持っていても使っていなかった。今年は3月の震災の影響で、節電が叫ばれていましたので我慢されていた方も多かったのでは。これまでのデータ分析により、高齢者は気温35、36度付近で急激に発症する傾向があるといいます。
更に若い方でも運動中の熱中症は30度以下の気温でも湿度が高まれば発症することがあり、暑さに慣れたとはいえ、運動が活発になる8月下旬〜9月は水分補給を徹底し、頻繁に休憩を取る必要があります。
十分な水分・塩分補給を行ってください。
水分補給は水よりも電解質の入っているスポーツ飲料が適しています。
自作も可能。一番簡単なのは水1リットルに食塩を1〜 2g入れるもの。
更に部屋の温度をこまめに測定して、暑ければエアコンを使用しましょう。この暑さは9月10月も続くそうです。引き続き熱中症にはご注意を。
8月15日から18日まで夏季休暇を頂いて、4年連続で生まれ故郷の三重県熊野市での花火を見に行ってきました。天候にも恵まれ(暑かったですが)、海上や世界遺産の鬼が城から打ち上げられる花火ショーを楽しんできました。また来年も17日だそうで、その前後に夏季休暇を頂くことになると思います。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
参考 URL 熊野大花火 http://www.ztv.ne.jp/web/kumanoshi-kankoukyoukai/
日本脳炎、麻疹風疹二種混合、子宮頸がんワクチン、の予防接種を行っています。
子宮頸がん予防ワクチンの接種は中学1年生〜3年生の初回接種を再開しています。接種希望の方は予約してください。高校2年生の方は初回接種を9月30日までに済ませてください。過ぎますと、接種費用助成の対象外となります。
当院の裏にある療養通所介護アネトスでの機能訓練室で、25人から30人の方の席を用意することが可能です。
このスペースを利用して、当院患者さん向けの教室や、一般の住民向けに医療情報の提供をしようか、と昨年から考えていますが、まだ実行に移せていません。
日時としては土曜日の午後2時位を予定しています。
参加ご希望の方、もしこのような話が聞きたいなどのご要望がありましたら、スタッフまでお伝えください。
また決まりましたらこの院内報でもお知らせします。
平成 23 年度の住民健診をしています。特定健診で主にメタボにフォーカスをあてた健診です。
当院のエントランスにプチ健診始めました、という手書きのメッセージボードを置いています。
当院に来院してこの院内報を読んでおられる方にはあまり縁のない話です。健診を受けていない方が結構多くおられ、その方を対象に気軽に自分の健康状態を知ってもらおうと思って始めたものです。あまり健診を受けていない、病院にかかりたくない人にお勧めしたいと思っています。周囲に不健康そうだけど、病院に行きたがらない方がいらっしゃったらご紹介ください。今後、条件があえば出張での健診も考えています。
◆アネトス通信
民主党の代表が野田佳彦さんに決まりましたね、良い日本になることを、願っています。
8月26日(金) 忠岡町福祉事業所連絡会の主催で講習会がありました。
(医)錦秀会 阪和第二泉北病院
上田 陽之 さんによる
【安全・安心・安楽な介護技術姿勢動作のメカニズム】実技を交えた講習内容で、出席したスタッフから人は、「何かをするために人は動く、という当たり前のことを再認識し、日ごろ行っている介助方法がかえって、動作の邪魔になっているのではないかと考えさせられました。」と感想がありました。
これからも積極的に講習へ参加し、利用者様の安全・安心・安楽に繋げていきたいたと思います。
先月号でお知らせしていた、基準該当障害福祉サービス事業者の登録が認定されました。
『障がい者デイサービス アネトス』としても頑張ります。
◆汗のお話2
先月に引き続き汗の話題。
今回はあせも(汗疹)、汗庖、汗のにおい、多汗症のことについて書きます。
あせも
子どもの病気とおもわれがちなあせもですが、今年の夏は大人であせもに悩む人が 増えているそうです。
あせもは汗疹といい、大量の汗をかいたまま放置しておくことで、汗の通り道である導管がつまって、汗が管にたまってしまうことで起こります。
できやすいのは首回り、額や頭、脇の下、ひじやひざの裏など。
もともと汗をかきやすい乳幼児や子どもに多い病気で、近年、冷房設備の整った環境で過ごすことが増える大人の間では、汗っかきの人や肥満気味の人を除き、ほとんど起こらなくなっていました。
ところが、今年のように節電を迫られると、多くの場所で例年より室内温度が高いため、仕事をしながら汗をかきやすい。特に制服や作業着を着用せざるを得ない人などが発症しやすいようです。
あせもと気づかずに爪などでひっかき、細菌で感染を起こすなど症状を悪化させてくるケースも目立つとのこと。
あせもの種類は、汗のたまる場所の違いから主に3種類あります。
最も一般的なのは紅色汗疹といわれるタイプで、汗が表皮の中にたまるもの。
たまった汗が原因となって炎症が起きて盛り上がり2〜3ミリメートル程度の赤い点状のぶつぶつができ、かゆみを伴うのも特徴です。
大人のあせもはほとんどが紅色汗疹。
できてもかかずに清潔に保てば、通常は数日で治ります。
表皮の一部で最も外側の皮膚の角質層の中に汗がたまるのが水晶様汗疹で、主に乳幼児に多い。透明で大きさ1ミリメートル程度の小さな水疱(すいほう)ができるが、かゆみなどはほとんどない。
また皮膚の少し深い層の真皮に汗がたまる深在性汗疹は、日本では多くはありませんが、紅色汗疹を繰り返していると悪化してできることがあります。
汗をかく事がいけないのではなく、汗をかいた後の対処であせも(汗疹)が出来るかどうかが決まります。
あせもを防ぐには、第一にかいた汗を放置せず乾いた清潔なタオルなどでこまめにふきとること。大量に汗をかいた後は、できればシャワーや入浴したり着替えたりするといいでしょう。
治療はかゆみを抑え、悪化させないためにも薬を使うのが効果的です。
市販薬も有効ですが、医療機関では弱いステロイドの入った薬(当院ではロコイド、キンダベートなど)が処方されます。特にアトピー性皮膚炎がある人は汗をかいて放置しておくと皮膚炎が悪化しやすいので、注意が必要です。
あせもだと思っていても市販薬などを使って数日で効果が出ない場合は、医療機関を受診してください。かびが毛穴をふさぐ皮膚病のことがあります。
汗疱は手の平や足の裏など皮膚の角質が厚く固い部分に水膨れ・ぶつぶつや角層が剥ける症状が現れ、湿疹化すると赤く炎症を起こし痒くなる病態です。
汗疱が起こる原因は、未だはっきりしていませんが夏場や多汗症の人に多い事か ら汗に関連した湿疹と考えられ、何らかのアレルギー反応で起こる場合もあり再発性も高いです。
治療には皮膚を柔らかくする尿素が入った軟膏や、強いかゆみがある場合はステロイド系の薬を使用して治療を行います。
真菌、掌蹠膿疱症などと区別がつきにくいことが多いので、掌・足の裏などにかゆみを伴う水疱、皮の剥けがある場合は受診されることをお勧めします。
分泌したばかりの汗はほとんど無臭です。たんぱく質や皮脂、汚れなどが混ざった汗を細菌が分解して、初めて脂肪酸によるニオイが発生します。
汗腺は、体温調節のための汗をかくエクリン汗腺と、ワキガなどの体臭のもとになる物質を分泌するアポクリン汗腺に分かれています。
エクリン汗腺から出る汗は水分が99%以上で、無色透明のサラサラした液体。
一方のアポクリン汗腺から出る汗はたんぱく質や脂質などを多く含んだ乳白色のトロッとした液体で臭いのもとになります。
エクリン汗腺は、頭部や胸部などに多く分布し、一方、アポクリン汗腺はわきの下、外耳道、へそ、乳首、外陰部など毛が多くはえている部分に多く、とりわけ、わきの下に集中しています。
一般に、アポクリン汗腺は思春期から活発化し、精神の緊張や性的刺激によって発汗することが知られています。
ワキガ臭はアポクリン汗腺からの分泌物が細菌に分解されることによって発生しますが、ワキガ臭は日本人の約2割が持っているそうです。精神ストレスによってニオイが強まる傾向もあることも知られています。
対策としては汗などの分泌物はこまめにふき取ること。特にストレスによる発汗はすぐにふき 取るのが効果的。
また、下着、衣類等はこまめに取り換えたり、衣類はより通気性の良いものを選んだりすることも薦められます。
さらにニオイが発生しないように、薬用石けんなども有効のようです。
症状が強い場合はアポクリン腺を切除する手術もすることがあります。
エクリン腺の機能亢進によりおこります。局所的多汗症は精神的刺激により、手掌、足底に多量の汗が出る病態。症状が強い場合は安定剤の服用、手術による胸部交感神経切除などが行われることがあります。
電力不足で従来よりも汗をかく機会が多いこの夏、自分が痒い思いをしないよう、周囲を不快にする体臭が発生 しないように、常に気を配りたいものです。
◆編集後記
これを書いているのは実は8月31日です。
三振をしてもまだバッターボックスに立ってバットを一人で振っていると揶揄された管政権がようやく終焉を迎え、野田政権が誕生しました。
復興支援、医療介護対策、進展するよう期待しつつ見守りたいと思います。
当院からの情報、お知らせをメールで患者の皆様にお送りしようと考えています。
ご希望の方は info@majima-clinic.jp まで登録可能のメールをお送りください。また受付でも随時、皆様のメールアドレス(携帯でもPCでも)をお伺いしていきますので、当院からのお知らせを受け取ってもいい、という方は是非ご登録ください。