◆お知らせ
暑中お見舞い申し上げます。 梅雨があけ、夏本番です。今年の夏は震災・原発事故の影響で節電の夏になりそうです。エアコンもままならないので、熱中症には十分注意してください。個人的には、高齢者の方は遠慮せずエアコンを使うべきだと思っています。若い人は涼しい恰好をして、水分・塩分を十分とり、エコな涼感グッズを使って我慢しましょう。
夏の注意事項(以前の院内報よりポイントのみ抜粋)
熱中症:なるべく涼しく過ごしてください。こまめに水分をとること。汗をかいたら、水分とともに塩分補給を。汗をかかない体質の人は熱中症になりやすいそうなので、今回は汗について健康情報書きました。
夏バテ予防:ビタミン・ミネラルを十分摂って、規則正しい生活を心がけましょう。冷たいのみものの摂りすぎにも注意。
食中毒:細菌をつけない・ふやさない、殺菌する。が予防のポイント。清潔・迅速に食材を保管調理する。保存には冷却を、調理は加熱を心がけてください。
紫外線対策:日傘,帽子,長袖,長ズボンなどにより,皮膚に到達する紫外線を減らすように.野外での活動は日焼け止め(サンスクリーン剤)を塗ります。
7月5日に ISO9001 継続審査がありました。少し午前中の診療を制限させていただきましたので、御迷惑をおかけしました。結果は特に不適合など指示なく、観察事項を何点か指摘頂きました。また今年も看護部門での検査・処置、物品の扱いなどの取り組みに good point の評価を頂きました。これで今年度も ISO9001 の認証が継続されることになります。リスクマネジメント・患者さんの満足度向上のために始めた医院のシステム作り・ ISO9001 認証取得ですが、職員の意識は高まっているように思います。一番今力の入っていないのは院長の私かもしれません。ちょっと毎月の目標設定など考えてみたいと思っています。
子宮頸がん予防ワクチンの接種について 中学1年から高校2年生の女子を対象とする子宮頸がん予防ワクチンの接種について、ワクチンの供給不足により、高校2年生のみの接種となっていましたが、7月10日より高校一年生、7月20日より中学1年生〜3年生の初回接種を再開しています。接種希望の方は予約してください。高校2年生の方は初回接種を9月30日までに済ませてください。過ぎますと、接種費用助成の対象外となります。
平成 23 年度の住民健診が始まっています。特定健診で主にメタボにフォーカスをあてた健診です。
当院のエントランスにプチ健診始めました、という手書きのメッセージボードを置いています。当院に来院してこの院内報を読んでおられる方にはあまり縁のない話です。健診を受けていない方が結構多くおられ、その方を対象に気軽に自分の健康状態を知ってもらおうと思って始めたものです。あまり健診を受けていない、病院にかかりたくない人にお勧めしたいと思っています。周囲に不健康そうだけど、病院に行きたがらない方がいらっしゃったらご紹介ください。今後、条件があえば出張での健診も考えています。
震災の影響で調達できない薬剤があります。
いつも服用している薬が品切れで別の薬に変わる場合がありますのでご了承ください。
お盆休み 8月15日(月)-18日(木)です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
◆アネトス通信
女子 W 杯で初優勝を果たした、なでしこジャパンの勇姿に感動した人も多くいらっしゃったと思います。この暑い夏は、一丸となって乗り切りましょう。
今年の 10 月で、アネトスが開設され 3 周年を迎えます。利用者様や御家族、他関連関係者の方々に支えられ、なんだか、あっという間に過ぎたように思います。これからも、なでしこジャパンのように進化し続けたいと思っています。施設として【基準該当障害福祉サービス事業者】に取り組んでいます。良い報告が出来るようにしたいと考えています。
大阪館 忠岡店より2名の方が散髪をしに来てくれました。
◆汗のお話1(いい汗と悪い汗)
汗の主な役割は蒸発するときに熱を奪うことで体温を調節することにあります。
脳の視床下部という場所には、人間の体温を調節する「体温中枢」があります。
体温中枢は、汗を出したり、血管を開く指令を出して、体温を一定に保つ仕事をしています。暑い場所で体内の体温が上がると、体温中枢は、まず皮膚の血管を開く指令を出します。すると、体表面の血流が増え、熱が放出されるのです。 ここでさらに体温が上がると、体温中枢は汗を出す指令を出します。発汗量は個人差がありますが、環境によっても少しずつ変化します。
日本人の場合は春ごろからしだいに発汗量が増え。夏の暑さに備えます。
こうした体の機能を暑熱順化といい、人間の環境への適応のひとつです。
しかし、最近では、エアコンの普及によって、汗をかく機能が高まらないまま、夏の季節を迎える人が多くなりました。
汗をかく機能が低下したまま暑くなると、体の表面からは塩分濃度の高いネバネバのいわゆる悪い汗がでるようになります。
逆にいい汗とはサラサラの塩分濃度の低い汗です。
いい汗は暑くなるとすぐにでて、体温を上手に下げます。
悪い汗はなかなかでなくて、体温が下がりにくいのです。
悪い汗は、不快な上に、いい汗よりも多くの塩分を外に出してしまいます。
悪い汗をかく人は外出や運動を避けるようになり、よけいに適応が遅れる。
そして、猛暑が続いたときなどに、夏バテを起こしやすくなるだけでなく、熱中症を起こす危険性も高まります。
つまり、汗がでないために体温が異常に上昇する。その後悪い汗がでたら、塩分も多くでてしまうため、水分だけを補っても体液のバランスが悪くなり、気分不良、意識障害がでるなどの熱中症となるわけです。
2010 年の夏は記録的な猛暑の影響で熱中症で救急搬送された人が 5 万 4 千人、熱中症で死亡した者が 1,718 人(年間)にのぼった。福島第一原発事故の影響で 2011 年の夏は節電の夏となることが見込まれ、暑さ対策が重要な課題となっています。
上手にサラサラのいい汗をかける体を作っておくことが大切となります。
なぜ、いい汗をかく人と悪い汗をかくひとがいるのでしょうか。
人間の体温調節の時に働く汗腺は、皮膚表面にある「エクリン汗腺」です。
エクリン汗腺は、下にポンプ(分泌管)があって、皮膚表面までは汗を出す通路があります。
もうひとつアポクリン汗腺という種類の汗腺があります。
ワキガなどの体臭のもとになる物質を分泌し、細菌感染により体臭となります。
脳の体温中枢から汗を出す指令がくると、エクリン汗腺の細胞が働き、周囲の毛細血管からナトリウムを取り込もうとします。ポンプにナトリウムを多く取り込むことで、浸透圧の原理を使って血液の水を吸い上げているのです。
ポンプに水分がたまったら汗として皮膚表面に出すのですが、このとき出口付近で取り込んだ塩分を、血液に戻して再吸収させる働きがあります。悪い汗の場合、この再吸収機能が低下しているため、塩分を外に多く出してしまっているのです。
人間の体には約 200 万〜 500 万の汗腺があると言われますが、実は、その半分近くが普段は活動していません。運動不足だったり、冷房のきいた室内ばかりにいたりすると、体は汗をかく必要が無くなってしまい、活動している汗腺の数がさらに減ってしまいます。
活動している汗腺の数が減ると、 1 つの汗腺は他の休んでいる汗腺の分まで働かなければなりません。すると、ミネラル分を血液へ十分に戻すことができなくなり(再吸収低下)、べたべたとした悪い汗をかいてしまうのです。
しかし、日ごろから汗をよくかくようにしていれば、休んでいる汗腺も活動を始めます。 活動している汗腺の数が増えれば、一つ一つの汗腺が役割をしっかり行うことができるため、良い汗が作れるというわけです。
では、機能が低下している人はどうすればいいのでしょうか?休んでいる汗腺を開かせて活動させればいいのです。
ずばり、運動です。
その方法として確実なのは比較的涼しい時間帯にウオーキングなどの運動で汗をかく習慣をつくること。それが無理な場合は、1日に2〜3時間はエアコンを止めて窓を開けて、自然に汗ばむ時間をつくるといいです。
運動習慣が無い人が夏の日中いきなりランニングを始めるのは避けないといけません。
まずはウォーキングからにしましょう。
また熱い御茶を飲む、サウナに入るなども汗腺を開くためにはいいのですが、暑さに対する抵抗力をつけるという意味でもやはり体を動かすことをお勧めします。
紙面が足りなくなってしまいました。
次回は汗のにおい、あせも、病的な汗についてお話します。
◆編集後記
当院からの情報、お知らせをメールで患者の皆様にお送りしていこうかと考えています(同じ内容をツィッターにも載せようかと)。ご希望の方は info@majima-clinic.jp までメールをお送りください。また受付でも随時、皆様のメールアドレス(携帯でもPCでも)をお伺いしていきますので、当院からのお知らせを受け取ってもいいよ、という方は是非ご登録ください。メルマガの形態をとろうかと検討中です。最初はこちらの登録制で。慣れてきたら誰でもネット上から申し込めるようにしよと思っています。
今年はホームページを充実させて、ブログ、ツィッター、フェースブックなど駆使しながら(いつも一カ月続かない)当院からの情報を発信させていきたいと考えています。