◆お知らせ
5月になりました。初夏の候とはいえ(現在5月下旬)、随分寒い日があったりで天候は不順です。
体調を崩さないように気をつけて下さい。
口蹄疫という牛の感染症が新聞を賑わせています。
家畜の伝染病のひとつで、偶蹄目(豚、牛、水牛、山羊、羊、鹿、猪、カモシカ、など蹄が二つに割れている動物)およびハリネズミ、ゾウなどが感染するウイルス性の急性伝染病です。人には感染しません。
この病気は高い伝播性、罹患した動物の生産性の低下、幼獣での高い致死率という特徴を持ちます。感染が確認された場合、他の家畜への感染拡大を防ぐため、罹患した患畜は発見され次第殺処分されます。また他地域の家畜への伝播を防ぐため、地域・国単位で家畜の移動制限がかけられることから、広い範囲で畜産物の輸出ができなくなります。これらによる経済的被害が甚大なものとなるため、畜産関係者から非常に恐れられている病気です。
このニュースをみていると、昨年の新型インフルエンザ騒動を思い出します。人には殺処分になるような伝染病はありませんが、まだまだ怖い感染症は多数存在します。感染症には気をつけておく必要があります。防護策は繰り返しになりますが、うがい、手洗い、人が多数いるところでのマスクです。習慣にしましょう。
新型インフルエンザのワクチンが余っています。ご希望の方は今ではすぐ接種できます。
肺炎球菌のワクチン・ニューモバックスも一時は在庫が無かったのですが、今では用意できます。1回7000円です。
また、女性の方専用の子宮頚癌予防ワクチン・サーバリックスも当院で接種できるようになりました。ヒトパピローマウィルスのワクチンで3回接種です。最初の接種から1ヶ月後、6ヶ月後に2回目、3回目を打ちます。料金は3回分前納の場合は50000円。1回毎の場合16800円で接種します。
6月5日土曜日・学会のため休診します。
6月24日木曜日午後から6月25日金曜日に当院のISO9001の外部審査が行われます。
25日金曜日午前診の予約を少し制限させていただくことになると思います。
8月の盆休みは8月16日(月)・17日(火)・18日(水)です。
◆アネトス通信
今回は利用者様の活動をご紹介します。
利用者様の作品展が4月19日から4月30日の期間、忠岡役場で忠岡町福祉事業所連絡会の主催で開催されました。
アネトスを利用されている3名の方が出品されました。
職員との共同作業ではありましたが、ひとつの作品を完成させるうれしさは作成中の利用者様の表情で感じ取ることができました。作品展の様子は忠岡町のホームページにも掲載され、出品された方やご家族も喜んでおられました。
出品されなかった方は、役場まで足を運んでくださり、
『来年は私も!』と出品に意欲を高めておられました。
私たち職員は、利用者様が今まで出来てたことや
挑戦したいことの手助けをしていきたいと思います。
施設利用状況ですが、若干の空きがございます。
施設見学随時可能、電話での相談も受け付けています。
0725-32-2884 担当 川上
◆特集:ウォーキングについて
当院で慢性疾患の診療を受けておられる方の診療手帳には大概、食べ過ぎに注意、運動してください。
ウォーキングがいいです、と書かかれています。
運動するのは体によくて、その中でもウォーキングが一番いいということは浸透してきたように思います。
今回はそのウォーキングがどのようなメカニズムで体にいいのか、どのようにウォーキングを始めればいいのか、などをお話します。
有酸素運動としてのウォーキング
運動には有酸素運動と無酸素運動があります。
筋肉トレーニングや短距離走は無酸素運動とされています。
筋肉を動かす燃料としてATP(アデノシン三リン酸)と言う物質があります。有酸素運動、無酸素運動ともこのATPを利用して筋肉を動かすのですが、その使われ方には違いがあります。
無酸素運動では細胞が酸素を取り込んでATPを合成する時間もないため、あらかじめ細胞内にあるATPを使用して筋肉を動かします。それが枯渇すると細胞内のグリコーゲンを分解しATPをつくりだし利用します。細胞内に酸素を取り込むのが間に合わず、細胞内無酸素の状態で行われるため、無酸素運動といいます。
使用されるエネルギー源はほぼ100%糖質です。このようなエネルギー使用法をとる運動を無酸素運動というのであり、呼吸をしないでする運動という意味ではありません。
それに対し、有酸素運動は、体内・細胞内に十分な酸素を取り込んで、脂肪、糖とともに細胞内でATPを作り出しながら行う運動のことです。
ラジオ体操、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などが有酸素運度の代表です。それほど激しくなく、体に大きな負担をかけることなく持続してできます。イメージとしては、息切れすることなく十分な呼吸をしながら、軽く汗ばむ程度に体を動かすという感じです。
この有酸素運動はエネルギー源が糖質だけではなく脂質も利用されます。この脂質利用効果がメタボを始めとする慢性疾患にとてもいいのです。脂肪を燃やして、体内から余分な脂肪を減らすために有酸素運動が勧められているとお考え下さい。
有酸素運動で脂肪を燃やすためには少し時間がかかることも知っておいて下さい。運動を始めて最初は糖質が利用されます。10〜20分くらい継続すると脂肪が利用されだします。ですから30分くらい歩くのが勧められるわけです。
しかし30分を10分−10分−10分と分けて運動したとしても、ほぼ同様の効果が得られることも知られています。10分でも体を動かすと体が温まり、アフターイフェクトという脂肪燃焼効果があるようです。
有酸素運動の中でなぜウォーキングが勧められるのか?誰でも簡単にできるからです。ジョギングは少し膝や足首に負担がかかりますが、ウォーキングはあまり負担がかからず安全です。水泳は少し技術がいりますが、ウォーキングは不要。また道具がいらない、始めるのに体力もいらない、年齢も関係ない、というのが万人に勧められる理由です。さらに確実に効果が期待できることも実証されています。
ウォーキングの効用
1.脂肪燃焼効果
ウォーキングの継続で悪玉コレステロールが減り、善玉コレステロールが増えることが確認されています。もうひとつの脂質である中性脂肪は脂肪細胞の中に貯蔵されていますが、ウォーキングの継続により脂肪細胞内の中性脂肪が分解され、エネルギーに回って燃焼されるので脂肪量が減少します。脂肪細胞から動脈硬化を引き起こし血液をドロドロにする因子が放出されています。血管の老化を防ぐ効果もあります。
2.心肺機能が高まる
階段を昇ると息切れがして途中で止まってしまう、上がり終わった後ハーハーと息があがってしまうという経験がありますか?心肺機能の低下が考えられます。ウォーキングにより心拍数を上げた状態を維持することにより、心肺機能が高まります。
3.下肢の筋力アップ
「老化は足から」というように、身体の土台である下半身の筋肉が低下すると行動に支障をきたします。ウォーキングを継続することにより、適度な筋肉をキープすることが可能となります。
4.降圧効果
血管が拡張し、血圧が下がります。ウォーキングにより体の毛細血管が増え、末梢循環がよくなることが知られています。更に交感神経が興奮しにくくなるので、結果血圧が下がります。
5.カロリー使用するので、ダイエット効果
ウォーキングはカロリーを消費します。歩く速度によっても消費カロリーは異なりますが、時速6kmの早足で1日1万歩、時間にして1時間程度で消費されるカロリーは約300kcalです。脂肪1kgを減らすのに必要な消費カロリーは概ね7000kcalなので月に24日歩けば、ウォーキング以外は同じ生活をしていたとしても1kgの減量が期待できます。
6.美肌効果
ウォーキングでは汗をかきますが、汗と一緒に皮脂や老廃物が排出されます。皮膚の血管が拡張し、新陳代謝が活発になり、皮膚が活性化します。
7.ストレス解消
ランナーズハイ、という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?ウォーキングでも同様にエンドルフィン、ドーパミン、セロトニンなどのホルモンが出ることが知られています。爽快感や目的意識とも相まってストレスを発散させます。
主なものを紹介しましたが、他にもまだまだたくさんのウォーキングの効果が発表されています。
歩きやすい靴、体を動かしやすい服装を準備して、最初は週3回30分以上の早足で全身を使って歩きましょう。始めるのに遅すぎるということはありません。継続することが大事です。歩数計があると歩こうという意識が高まります。
ウォーキングの時間は朝食後の2時間が最適です。でも、都合のつく時間いつでもいいです。朝早く歩く人は水分を十分補給してから歩くよう心がけて下さい。
以上いいことずくめのウォーキングを早速始めましょう。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
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