◆お知らせ
4月になりました。陽春の候とはいえ(現在4月下旬)、随分寒い日があったりで天候は不順です。
体調を崩さないように気をつけて下さい。
4月には診療報酬の改定がありました。色々細かいところは変わったのですが、みていると皆様のお支払いになる一部負担金はあまり変わらないように思います。
診療明細を記入したレセプトのような領収証を発行することになっています。
当院では不要であるとお断りになった方以外はすべて診療明細が記載された領収証を発行することにしています。
不要な方はお申し出下さい。
インフルエンザは全国的にほぼ終息しています。
新型インフルエンザは昨年夏から秋に流行しましたので、また時ならぬ流行があるかもしれません。
ワクチンが実は余っています。ご希望の方は今ではすぐ接種できます。
予防接種関連でいいますと、肺炎球菌のワクチン・ニューモバックスも一時は在庫が無かったのですが、今では用意できます。
1回7000円です。
また、女性の方専用の子宮頚癌予防ワクチン・サーバリックスも当院で接種できるようになりました。
ヒトパピローマウィルスのワクチンで3回接種です。
最初の接種から1ヶ月後、6ヶ月後に2回目、3回目を打ちます。
いずれも予約制ですので、詳しくは受付にお問い合わせください。
診療関係で、当院で内痔核の治療薬ジオンの注射ができます。
脱出する内痔核の方が対象です。以前は大がかりな手術が必要だった痔核が注射だけで軽快する方がおられ、喜ばれています。注射のよく効く痔核と効きの悪い痔核がありますので、詳しくは診察してから説明させていただきます。
6月5日土曜日、学会のため休診します。
6月24日木曜日午後から6月25日金曜日に当院のISOの外部審査が行われます。
25日金曜日午前診の予約を少し制限させていただくことになると思います。
またちょっと早いですが、8月の盆休みは8月16日(月)・17日(火)・18日(水)です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
◆アネトス通信
桜が満開となり心地よい季節になりました。
利用者さん・家族さんにとって、より快適な空間づくりを図っていきたいと思います。
【ボランティア募集】
ボランティアという言葉の語源は、ラテン語で『Voluntas』 自由意志。英語では『Volunteer』有志、志願兵などの意味があります。
このことから、ボランティアとは、自分自身の意思で行われる行為であり、他人から強制されたりするものではありません。
ボランティア活動を通じて自分から積極的に取り組めるものが出てくれば、「自発性」を成長させることになり、自己実現の第一歩になるかもしれません。
アネトスでは人間大好きなボランティアを募集いたします。是非チャレンジしてみてください。
活動内容等の詳しい内容は担当者へお問い合わせください。
連絡先:療養通所介護 アネトス 0725-32-2884 担当者:川上法子
◆特集:検尿について
当院でも泌尿器科系・内科系疾患の初診の方、高血圧・腎臓病・糖尿病などの慢性疾患で定期通院の方には診察前の検尿をお願いしています。慢性疾患で通院中の方にはその方の尿で出現しやすい、あるいは既に出現している検尿項目のフォローのため、初診の方については、いろいろな病気の早期発見ができる可能性があるためにしていただいています。
血液検査のように痛いことをするわけではなく、ちょっと尿を採取するのが面倒ですが、とても簡便で有効な検査法といえます。健康診断では、必須の検査です。
それでは、検尿でどんな項目をみているのか。検査方法は試験紙法です。当院では機械読み取りをしています。
尿糖、尿たんぱく、尿潜血、ウロビリノーゲン、尿PH、が主な項目です。それに加えて、尿白血球、ケトン体、尿比重、ビリルビン、亜硝酸塩をみることもあります。
はじめに腎臓での尿の出来方を簡単にいいます。
腎臓に入った血液は糸球体という毛細血管の
塊に送られます。
そこで、血球成分とアルブミンなどの大きな分子は
そのまま血管の中に残り、液体成分は糸球体の
小さい穴から移動し、ボーマン嚢という袋に入ります。
このとき濾過された液体が原尿といわれ、
トータル1日160リットル通過します。
濾過されてボーマン嚢に入った原尿は
次の尿細管という管で99%が再吸収されて
血液の中に戻り、
1日1〜1.5リットルの尿が老廃物をもって
腎盂、尿管を通って体外に排出されます。
それでは、順に項目をみていきます。
●尿糖:
糖尿病で異常がでる項目です。とはいっても、尿糖が出た=糖尿病ではありませんが、尿糖がでるときは血糖、ヘモグロビンA1cなどの血液検査が必須です。糖は糸球体で濾過されて、尿細管に送られますが、ほとんどが尿細管で再吸収されて尿のなかには微量しかでてきません。糖尿病などで血糖が高くなると、尿細管で処理しきれなくなり、尿中に糖がでてきます。
●尿蛋白:
蛋白などの大きな物質は糸球体を通ってもほとんど濾過されずに血中に戻っていきます。わずかにボーマン嚢に流れた蛋白は尿細管で再吸収されて、尿中にはでてきません。糸球体に炎症が起こると、蛋白が大量にボーマン嚢から尿細管に流れこみ、尿たんぱくがでてきます。これが糸球体腎炎です。他に激しい運動のあとや高い熱、重症高血圧でも糸球体からの蛋白のモレが多くなります。尿蛋白がでるときは、安静時の早朝尿でどうか、尿沈渣で円柱がでていないか、一日にどれくらいの蛋白の量がでているのかなどを調べます。腎機能を調べる血液検査も必要です。
●尿潜血:
糸球体に炎症があると、本来は濾過されずに血中にもどる血球成分がボーマン嚢に原尿としてこし出され、血液が混じることがあります。これは腎臓内科の疾患。また尿の通り道、腎盂、尿管、膀胱に結石や癌があると血尿がでてきます。こちらは泌尿器科疾患。尿の中の成分を顕微鏡で調べる尿沈渣で、異常な円柱がでていれば内科疾患、なければ泌尿器科疾患とおおまかに分類し、精査に回します。円柱とは尿細管でできるところてんのような物質です。これに血球などが混じり異常な円柱ができるとその血球は糸球体・尿細管から出たものと考えられます。原因のわからない血尿も多数あります。治療を必要としないことがほとんどですが、定期的に検査を受ける必要があります。ちなみに生理中の女性の検尿は原則的にしません。
●尿PH:
健常な人の場合PH6.0〜6.5と弱酸性です。一般に動物性食品の過剰摂取、激しい運動後は酸性に。植物性食品の過剰摂取ではアルカリ性に傾きます。この検査だけでは異常判別は難しく、参考値といえます。
ウロビリノーゲン:肝臓で産生されたビリルビン(黄疸の色素)が胆道を介して腸に排泄され、腸内細菌によりウロビリノーゲンができます。ウロビリノーゲンは大部分は糞便中に排泄されますが、一部が再吸収され尿に排出されます。ビリルビンが高いなど肝機能が悪いときに多く出てきます。
●ビリルビン:黄疸が強いときに検出されます。
●尿白血球:膀胱炎など尿路感染の疑いが強いです。
●ケトン体:激しい運動後、無理なダイエット、脱水などで出てきます。
●亜硝酸塩:
膀胱内の尿には硝酸塩が含まれますが、細菌がいると硝酸塩を亜硝酸塩に変えます。
亜硝酸塩を検出することで尿に細菌がでているかどうかがわかります。
いろんな疾患の発見に役立つ簡便な検査ということがおわかりいただけましたでしょうか。
症状が無い方でも何かの疾患の早期発見につながる場合がありますので「尿、さっきしてきたからでない」といわず、是非ご協力ください。
早く、排尿したら自動で検尿できて尿量までわかるトイレができないかと思っています。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
何をしてくれるの?