◆お知らせ
2月になり、寒い日が続きます。
インフルエンザは1月下旬から再度猛威をふるい、当院近くの小学校、中学校でも学級閉鎖、学年閉鎖が相次ぎました。最近の統計等をみていると、インフルエンザもそろそろ終わりかな、という気もしますが、まだ寒い日が続くので油断はできません。手洗い、うがい、人混みの中でのマスクなど、お気をつけください。
新型インフルエンザは幸いまだ国内では発生していないようです。新型インフルエンザとは強毒性のH5N1型の鳥インフルエンザが変異して、ヒト−ヒトに感染しやすくなったタイプのインフルエンザです。
日本でひとりでも新型インフルエンザが発症したら、臨戦態勢をとります。
対策も泉州では基幹病院を中心に発熱外来が病院の別棟で診察をすることになります。パンデミック(世界的大流行)になってしまえば、学校は休校となり、ほとんど外出をしないような体制がとられるはずです。病院近くの学校の講堂などで発熱外来をすることになるのではと思います。このとき、病院の先生方だけでは大変なので、医師会を通じて診療所の医師にも発熱外来の出務要請がでるかもしれません。
社会生活が機能しなくなるので、必要な食料などの物品の備蓄をお願いします。
花粉が飛び始めました。
平成20年夏の平均気温は平年より高く、降水量は平年より少なかったため、多くの花芽が生育しており、例年より非常に多くなる、との予想です。昨年と比べると非常に多くなるようで、花粉症の方は早めの抗アレルギー剤の服用をお勧めします。
1月中アンケートにご協力いただき有り難うございました。
2月に集計、3月にマネジメントレビューでの解析・改善提案の形で文書を作成して掲示する予定です。また当院を利用される患者さんにアンケート以外でも是非改善提案をしていただきたいと考えています。
何かお気づきのことがあれば(どんなことでも結構です)、スタッフまでお申し出ください。また改善提案の用紙もおいていますので、お気軽に書いてテレビの下のポストに入れてください。よろしくお願いします。
◆アネトス通信
まだまだ寒い日が続きますね。
前回は職員の紹介だったので、今回はアネトスでの様子を紹介したいと思います。
施設利用の朝、看護師がアネトス号(送迎車)でご自宅までお迎えに伺います。
施設に到着後、利用者様の状態に応じて憩いの場でお好みのお飲み物などをご用意し、お寛ぎいただきながら、その日のケアを相談します。
利用者様は入浴をしたり、テレビを見たり、絵を描いたり、ハーモニカを演奏したり、DVDを鑑賞したり、散歩にも出かけます。
特別施設だからといって決まったスケジュールは無く、利用者様が自宅では難しいことや出来ないことのお手伝いをさせていただきながら快適に過ごしていただいています。
看護師がサポートすることで常時観察をさせていただき、疲れたらベッドで横になることもできます。
お帰りはお迎え時と同様に看護師がご自宅のベッドまでお送りさせていただいています。
ご家族の方(介護する方)は、その間にお友達とのランチ・お茶を楽しんだり、病院の受診をしたり、買い物や美容室へ行かれたり、家で用事を済ませたりされているようです。
先月までアネトスでは、施設の看板を利用者様と一緒にレイアウトを考え、
彫刻刀を使って、仕上げることができました。
出来栄えは色が浅く未熟さを感じますが、アネトスと一緒に年輪を重ね、
よい味が出ればいいなぁ、と思っています。
◆特集:尿のトラブル・尿漏れ
前回に引き続き、尿のトラブルについて、です。今回は尿漏れに焦点をあてます。
尿漏れは下着も汚し、尿臭も不快です。
漏れの程度は下着に少ししみる程度からズボンを汚す程度まで・漏れの回数も1カ月に数回から毎日頻回まで様々です。
尿失禁の診療も進んで、適切な治療で改善することが多くなりました。
軽症でもお困りでしたら、勇気を出して医師や看護師に相談してみて下さい。
尿失禁ガイドラインによると、尿失禁の種類には切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁、反射性尿失禁などがあります。
今回は頻度の高い腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、そして尿失禁とは言えないかもしれませんが、排尿後尿滴下についてお話します。
●腹圧性尿失禁
くしゃみや咳をする、立ち上がる、笑うなど、お腹に力がはいる時に不意に尿が漏れるという症状です。
成人女性の4割がこの腹圧性尿失禁に悩まされています。また女性の3〜4人に1人はこのタイプの尿漏れを経験しているという報告もあります。
尿道括約筋のしまりが弱いことが原因で、高齢女性に限らず若い女性にもみられます。
治療として骨盤底筋体操という訓練を続けていると尿もれが軽くなることがあります。
骨盤底筋とは尿道や肛門を開閉する筋肉群の総称です。
自転車のサドルがあたる部分にあります。
その筋肉を数秒縮めて数秒緩めることを何回も繰り返し行い、
この筋を鍛えることで腹圧性尿失禁などの症状に効果が期待されます。
通常は肛門をしめる運動を最初は3秒間、
慣れてきたら10秒間収縮させ、リラックスする、
これを毎日10〜20分繰り返し行うなどの方法で行います。
図のように体勢を変えてすると効果的です。
膣内コーンという生理用タンポンと同形の器具を
併用するとさらに効果的とのことです。
重さが20g、32g、44g、56g、68gの5種類で1セット、
軽いものから順番に膣内へ挿入し、このコーンが
膣から逸脱しないように骨盤底筋を収縮させて筋肉を鍛えるのです。
尿もれが多くて困る場合は尿道を特殊なテープで支える手術
(病院の泌尿器科が担当)が行われます。
●切迫性尿失禁
急に尿意を感じてトイレに行こうとしても間に合わないので尿が漏れるという症状です。
尿は漏れないけれど漏れそうで困るという症状があれば前回お話した過活動膀胱と診断されます。
切迫性尿失禁は脳血管障害や脊椎症などで脳や脊髄が傷んでいる時、
前立腺肥大症などで膀胱の出口の閉塞がある時に見られます。
高齢者に多い尿漏れです。
検査では残尿量や前立腺などを超音波検査で調べて、
A.膀胱出口の閉塞がなければ膀胱の収縮を抑える薬、
B.膀胱出口の閉塞があれば尿を出やすくする薬で治療します。
薬で軽快しない場合、Aでは尿とりパッド、Bでは内視鏡的に前立腺を切除する方法を考えます。
●排尿後尿滴下
排尿を済ませて下着を整えた後に、尿が少量出てしまい下着にしみるという症状です。
排尿後に尿道内に残った尿がもれる状態です。以前は、尿道内残尿と言っていました。
20〜50歳代のサラリーマンを対象とした調査では、排尿後尿滴下の頻度は年代が高まるにつれ高頻度となり、1割から2割の方に認められるとのことです。
原因はよく分かっていませんが、排尿障害がベースとなっていることが多く、尿の勢いが弱く、出し切れずに尿道内に残ってしまうためではないかと言われています。
そのため、α1ブロッカーという排尿障害治療薬が有効と言われています。
また、排尿した後に尿をしぼり出すつもりで、尿道括約筋と肛門を締める運動(骨盤底筋体操)を7〜8回繰り返してから、トイレットペーパーを折りたたんで尿道に当てて、ゆっくりと下着を整えると良いようです。
尿道は、陰嚢の裏側から陰茎の先端に向けて通っていますので、その部分に沿って指で押し出す事を繰り返し行う事も有効です。
そして、下着やズボンの形が尿を出しにくい形であると排尿後滴下が起こりやすくなりますので、排尿しやすいズボンを選ぶ事も大切です。
上記のような症状のある方は一度ご相談ください。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
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