◆当院からのお知らせ
まだ蝉の声は聞こえませんが、梅雨明けが近いのか暑くなりました。今年も猛暑日・真夏日が続くのでしょうか。
脱水に注意して、水分・睡眠を十分とって乗り切って下さい。
特定健診を受け付けています
できれば予約の上、朝食を抜いて午前中に受診してください。
メタボリック症候群にフォーカスをあてた健診で、胸部レントゲンが無くなり、腹囲の測定が必須となっています。
禁煙治療も継続中です。飲む禁煙薬チャンピックスを希望される方も増えてきました。
保険治療による禁煙治療でのニコチンパッチ処方は引き続き可能です。どちらも効果があるようです。
たばこ1000円時代がくるかどうかは疑問ですが、500円への値上げは可能性がありそうです。
禁煙を希望される方はお早めにご相談ください。
デイホスピスをするための療養通所介護の工事が進行中です。8月に建物が完成、10月オープンの予定です。
工事中は何かとご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
盆休みは8月15日から18日までとさせていただきます。
私事ですが今年は祖母の初盆で、8月17日に行われる三重県熊野市の花火大会で、追善花火を上げますので
是非参加したいと思い、この日程になってしまいました。17日が雨でないことを祈るばかりです。
アエラ臨時増刊No30 7月5日号 日本の家庭医08 に掲載されました。
受付においてありますのでごらんください。
ISO9001の継続審査が7月25日金曜日に行われます。
ISOを取得してから4年目となります。午前中予約の制限をしています。申し訳ありません。
顧客というか患者さんの満足度を上げるために導入したISOですが、ちょっと当院のISOの状況も中だるみ状態です。
コンサルタントについてもらい、職員全体の意識を上げていこうと画策中。
今回の継続審査をきっかけになればと期待しています。
新聞の医療ネタでは、インフルエンザ、iPSに引き続き注目しています。
今回の驚き情報は米国の研究チームが1月に生命の設計図である全遺伝情報(ゲノム)の人工合成に初めて成功したという記事でした(日本経済新聞6月29日)。米国メリーランド州のJ.クレイグ・ベンター研究所で合成されたのはマイコプラズマのゲノム。遺伝子480個を含む塩基数58万個のゲノムを化学的に完全に作ったそうです。
まだゲノムを人工合成しただけですが、これを細胞の中にいれると分裂・増殖できる可能性があり、新しい生命を人工的に作り出すことができます。
神の領域に入り込んだ技術とも言えます。
医薬品の創生やエネルギーを作り出す微生物の合成なども可能となります。
有用な技術ですが、未知の生命体がばらまかれる恐れもあるわけで、悪用されないように生命倫理や安全性の面から早急に新しい作成基準作りが必要となるでしょう。
今回の特集は慢性腎臓病(CKD)を取り上げました。腎疾患もメタボリック症候群と同様管理・治療できるようになってきました。
健診項目に腎機能評価も入っています。そのご紹介です。
梅雨明けが待たれる今日この頃です。エアコンを使用されている方は温度設定にご注意を。
学会参加のため、7月から9月の第4土曜日(7月26日、8月23日、9月27日)と、10月4日土曜日が臨時休診となります。
盆休みと併せてご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
◆特集:慢性腎臓病(CKD)について
腎疾患はかなり進行しない限り一般に自覚症状が乏しく、さらに患者や医師の間には、いまだ不治の病であるとか治療が難しい疾患であるといった思い込みがありました。
このような状況に高齢化が加わり、日本の慢性透析患者数は増加の一途をたどっています。
日本透析医学会の統計では、わが国の慢性透析患者の総数は、2006年末時点で26万4473人。国民の500人に1人が透析を受けている計算になります。
一方で治療法の進歩により腎疾患は早期に治療を開始すれば、進行予防のみならず治癒も期待できる疾患となっています。
治療開始の時期は早いほど効果があるため、早期の拾い上げが一番の課題です。
そのような状況下で出てきたのが、慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)という概念です。
昨年CKD診療ガイドが出て、腎疾患の診療が一変しました。
腎機能の低下には様々な原因が考えられますが、CKDの概念ではそれらの違いはとりあえず無視して、腎機能だけで拾い上げします。つまり、糖尿病性腎症も慢性糸球体腎炎も、腎機能が落ちていればCKDということになります。
これまでの疾患別の腎診療の考え方を180度転換し、誰もが分かりやすい指標で腎臓を診ていこうというのが、CKD診療の本質といえます。
●CKDの定義
わが国のCKDの定義は、「尿異常などの腎障害を有するか、もしくは糸球体濾過量(GFR)が60未満の状態が3カ月以上続く」というものです。
GFRは、血清クレアチニン(Cr)と年齢を推算式にあてはめて計算します。
今回の慢性腎臓病(CKD)診療における最大のトピックスは、「日本人の糸球体濾過量(GFR)推算式」が確定したことです。
●GFR推算式
ただGFRの推算式は複雑なため、普通の電卓ではなかなか計算しにくいことがネックです。
腎臓ネット(http://jinzou.net/)で、新しい日本人の推算式を用いた計算が可能になっているので参考にしてください。
当院の診察室では表計算ソフトを使ったファイルで表示しています。
ご希望の方にはファイルをe-mail添付でお渡しできます。
近いうちに皆様にお渡ししている検査会社からの血液検査結果にもeGFRという項目が入ることを期待しています。
●CKDのステージ分類と推計患者数
GFRの値によって、CKDはステージ1〜5に分類されます(表)。
ステージ1〜2は、かかりつけ医の下で危険因子を是正する指導や治療が中心です。
腎専門医と連携しながらの積極的な治療が必要とされるのが、ステージ3からです。
ステージ4は治療を腎専門医にゆだねる段階、ステージ5は腎不全というイメージです。
●CKDの予防と治療
CKDの治療の目的は末期腎不全と心筋梗塞、脳梗塞などの心血管イベントの発症・進展予防です。
CKDのステージによって治療方法は異なりますが、CKDと診断されたら、一般的に生活習慣の是正からはいります。
メタボリック症候群とも重なりますが、まず肥満の是正、禁煙は必須です。アルコールも適正量を守りましょう。
糖尿が原因の方はヘモグロビンA1cを指標とした治療が必要です。
血圧が高めの場合は腎を保護する作用のある降圧剤(ACE阻害剤・ARB)を使用します。
更に脂質異常症、貧血、高カリウム血症がある場合はその対策をします。
食事療法は蛋白・塩分制限が主になりますが、病態により異なるのでまた相談してください。
必要な場合は腎臓専門医に紹介して、協同で治療にあたっています。
検尿、血液検査でCKDを意識することが最も重要です。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
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