◆当院からのお知らせ
6月、梅雨の季節となりました。
めまぐるしく気候が変る時期でもあります。エアコンを使用されている方は温度設定に注意してください。
先月に引き続きチャドクガによる皮膚炎と腸炎が多いような印象を受けます。
お知らせ
特定健診が始まっています。当院でも健診はしますので、できれば予約の上、朝食を抜いて午前中に受診してください。
メタボリック症候群にフォーカスをあてた健診で、胸部レントゲンが無くなり、腹囲の測定が必須となっています。
慢性疾患継続治療中の方の健診は必ずしも必要はありませんが、ご相談ください。
禁煙治療でニコチンパッチが薬局で処方箋なしに購入できるようになりました。気軽に禁煙治療をというねらいのようです。20mgと10mgのパッチが販売されています(保険治療では30mgから使用します)。
保険治療による禁煙治療でのニコチンパッチ処方は引き続き可能です。また飲む禁煙補助薬チャンピックスも使用しています。ニコチンパッチが副作用(皮膚のかぶれ、不眠など)のため使えない方にも使用できます。保険診療でのニコチンパッチとチャンピックスの併用はできませんので、受診の際に相談してどちらかを使用することになります。
デイホスピスをするための療養通所介護の工事が進行中です。6月現在、中ががらんどうの状態です。当初の予定より少し遅れ、10月オープンの予定です。
これは主に在宅医療を受けている比較的医療依存度の高い方を日中主に看護師がお世話をするという施設です。
工事中は何かとご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
新型インフルエンザの対策について
4月に新型インフル法案が可決されましたが、実際のところ、プレパンデミックワクチンをどう配布するのか、費用はどこが負担するのかがまだ曖昧のようです。
鳥インフルエンザウイルスが突然変異して、人に感染し、大流行を起こしてしまったら。新型インフルエンザウイルスとして世界中に短期間のうちに拡大し、WHOの推定では世界で数億人以上の発病者と数百万人の死者が出ると言われています(他の計算方法で最悪の場合1千万〜1億人の死者が出るとの予測もあります)。
厚生労働省の推定による国内での患者数は、人口の25%の約3000万人、死者数は最大で64万人程度とされています。
日経新聞に1918年のスペイン風邪を経験された福岡市の102歳の男性の話が載っていました。
「村人はバタバタと倒れた。たった1人の医者もすぐ寝込んだ。重症者は戸板に乗せられ隔離病棟へ。誰一人戻ってこなかった。3日に一度はお葬式。でも、伝染を恐れ参列者はいなかった。貧しく栄養状態の悪い人から犠牲になった」
90年たっています。悲劇を繰り返さないよう強く願います。
休診のお知らせ
学会参加のため、6月から9月の第4土曜日(6月28日、7月26日、8月23日、9月27日)と、
10月4日土曜日が臨時休診となります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
◆特集:腰痛について
腰痛は日本で多い疾患で、10人に1人は腰痛を持っているといわれます。
腰は背骨(腰椎)とその間にある椎間板で構成され、その周りを筋肉と靱帯で補強しています。
腰椎は胸椎と比較して曲げ伸ばしが出来る範囲が大きい上、骨盤より上の重みがかかり、日々負担がかかっています。
そのため、椎間板が痛んだり、腰椎が変形(変性)を起こしやすくなります。
椎間板や腰椎の変性がさらに進むと腰の神経を圧迫し、臀部から下肢に放散する痛みやしびれが生じます。
これが坐骨神経痛です。
腰痛を引き起こす疾患は多種多様のものがありますが、腰椎疾患の主なものをご紹介します。
腰椎が原因の腰痛は動くと痛く、安静にすると軽くなることが多いです。
1.急性腰痛症
重いものを持ち上げる、腰をひねるといった急な動作によって、腰部に急激な痛みを感じ動けなくなるもの。
腰椎の椎間関節や椎間板に無理な力が加わり、周囲の筋肉・筋膜などの組織が傷ついて痛みを起こすものです。
筋膜性の腰痛と考えられていますが、仙腸関節の亜脱臼に注目しているグループもあります。
2.腰椎椎間板ヘルニア
ヘルニアとは組織がそこにあるべき位置から飛び出してくるものをいいます。
クッションの働きをする椎間板は線維輪という部分とその中の元々みずみずしいゼリー状の髄核という部分を有していますが、椎間板の中から髄核が飛び出して神経を圧迫している状態です。
20〜40歳くらいに多く、多くの場合急性に発症します。
最初は腰痛が出現し、その後片側の下肢放散痛やしびれが出現します。
くしゃみや咳で痛みが増強し、寝た状態で足を上げると腰から臀部への放散痛が誘発されます。
3.脊柱管狭窄症
老化により骨が変性し、骨棘(こっきょく)が形成、変形したり、椎骨がずれたりすると、神経を通している脊柱管が狭くなり、神経を圧迫している状態となります。徐々に発症します。
好発年齢は50歳代以上で歩行により下肢に鈍い痛みやしびれ、脱力感がみられ歩けなくなり、
しばらく休むと症状が消失します。
高齢者の腰痛の原因は、この脊柱管の狭窄による場合が多くあります。
腰痛の予防は腰への負担を避けるよう心がけることです。
1. 正しい姿勢を意識する。
2. 長時間同じ姿勢を取らない
3. 不意に腰をひねることを避ける。
4. 適度な運動をして、腹筋・背筋を鍛える
5. ものを持ち上げるとき、中腰の姿勢を避け、膝を曲げて腰をおろす。
6. 肥満を解消
腰痛の診断・治療
腰椎の異常をレントゲンで確認します。脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアが疑われるときはMRI検査が有効です。
急性腰痛の一番の治療は安静です。
他に保存的治療として消炎鎮痛剤内服、筋肉の緊張を和らげる薬、トリガーポイント注射などがあります。
当院では出来ませんが、理学療法、硬膜外ブロック注射も有効なことがあります。
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症では手術が必要な場合もありますので、専門医に相談しています。
腰痛体操も有効です。パンフレットを用意しておりますのでスタッフにお問い合わせください。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
何をしてくれるの?