◆当院からのお知らせ
次第に春らしくなってきました。
新型インフルエンザのパンデミックは杞憂でした。今シーズンのインフルエンザの終結宣言がなされました。
まだ気をつけておく必要はありますが…。
来シーズンまでには新型インフルエンザ対応の予防接種がでていることを期待しています。
春、黄砂と花粉の季節です。花粉症の方で春が嫌い、という方も多いようです。
おでかけのときはマスク等でガードを、花粉を家に持ち帰らないようにしましょう。
特定健診が4月からはじまります。
40歳から74歳までの方が対象で、従来の住民健診は無くなります。主として、メタボ対策。腹囲測定が必須となっています。
昨年末から当院の入り口に身長・体重、体成分組成が測ることができる器械をおいています。
メタボの指標である内臓脂肪面積が腹部CTとかなり正確に相関するとのことで導入しました。
実際腹囲測定は必要なのですが、腹囲が男性85cm、女性90cm以上であっても
実際は内臓脂肪はそれほど無い、というケースもあります。
逆に腹囲がそれ以下であっても、内臓脂肪は結構多い、というケースもあります。
腹部内臓脂肪が100cu以上でメタボリック症候群という基準をだしています。
体成分組成計は今のところ仕切りが無く、外からも測定しているところが見える、
というところはあり、特に女性からは不評のようですが、
近いうちに衝立・スクリーンなどを設置するようにしますのでどうぞご利用ください。
やはり自分の体の実情は知っておかれるほうがいいです。
糖尿、肥満、高血圧では心血管イベント(脳卒中・心筋梗塞)のリスクが高くなる、
というのはもう明らかです。自分がそのイベントに遭遇するかどうかは運次第、
というところはあるのですが、やはり、リスクは下げておいた方が得策だろうと思います。
また4月から75歳以上の方を対象に後期高齢者医療制度が始まります。
とりあえず、今までの老人保険証は使えません。新しい保険を窓口に提示していただくようお願いします。
当面診療内容が変わることはありません。
休診のお知らせ
4月24日土曜日と5月10日土曜日 ・ 6月から9月までの第4土曜日 ・ 10月6日か11日
学会出張のため、休診の予定です。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
◆特集:頭痛について
頭痛に悩む人は多く外来初診患者の約10%が頭痛を訴えるという報告もあります。
頭痛(ずつう)とは、頭部に感じる痛みのうち、表面痛でないもの。様々なタイプの痛みを含んだ幅の広い症状の概念です。
ありふれた症状である一方、これを主症状とする致命的疾患もあり、他方で原因が特定できないことも多いという、症候学上非常に重要な症状です。頭痛にはじつにさまざまな種類があり、当然、原因や治療法も違ってきます。
ですから、自分の頭痛がどんな種類の頭痛なのかを知るところから、本当の治療が始まるということになります。
大きく次の3種類に分けられます。
日常的によく起きる頭痛
これは二日酔いや生理痛にともなうような、誰でも一度は経験したことのある頭痛ですが、医学的に問題になるケースは少なく、時間の経過を待ったり市販の鎮痛薬を服用することで治るもので、慢性頭痛には分類されません。
脳腫瘍やクモ膜下出血などの、脳の病気にともなって起きる頭痛
慢性的に繰り返すものではなく、明らかに日常的な頭痛とも違います。今まで経験したことの無い頭痛が突然出現します。または時間の経過とともに頭痛が強くなってくるという場合は、生命に危険が及ぶ場合もあるので注意を要します。早めの診断・治療が必要です。クモ膜下出血・脳腫瘍による頭痛は、毎年約3万人に発生すると言われています。
痛みを繰り返す「慢性頭痛」
慢性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。3パターンの特徴と対処法を紹介します。
●片頭痛
片頭痛は、頭の血管が拡張することによって、頭の片側もしくは両側がズキズキと脈を打つように激しく痛み、体を動かしたり頭の向きを変えたときに痛みが増したりします。国際頭痛学会の診断基準では、
@持続時間4〜72時間
A片側性、拍動性、中等度−重度(日常生活に支障有り)、階段の昇降などの日常生活動作で増悪のうちに
2項目以上を満たす頭痛
B随伴症状として吐き気または嘔吐、あるいは光音過敏症のうちのいずれかがある
この@〜Bが該当する頭痛が片頭痛と診断されます。片頭痛の原因は、はっきりとはわかっていませんが、ストレスやホルモンの状態が関係しているようです。片頭痛を防ぐには、その原因をなるべく取り除くことです。
まず規則正しい生活をして、ストレスをためないように心がけ、ホルモンに関係する経口避妊薬のピルやホルモン剤の服用を避けます。中には、赤ワインやチョコレートなど、特定の食品で頭痛を起こす人もいるので、その場合は頭痛を誘発するそれらの食品を摂らないように気を付けなければいけません。
治療は頭の血管が拡張するのが原因なので、拡張を抑制する薬を処方されます。最近は主にセロトニン作動薬(トリプタンやエルゴタミン製剤)を使います。また、あまりにも片頭痛が頻繁にある場合は予防薬(塩酸ロメリジン)などを処方します。
痛みが軽い場合は市販の鎮痛剤の服用で痛みを抑えることができます。痛みが本格化してからでは効きが悪くなるので、なるべく早めに(できれば予兆や前兆が現れた段階で)飲むのがコツです。
●緊張型頭痛
緊張型頭痛は、精神的なストレスや不自然な姿勢、疲労などによって身体の筋肉が緊張し、血管を圧迫、血液の循環が悪くなって起こります。年齢的には、若い世代より中高年に起こることが多いです。肩こりの多い日本人によくみられる頭痛で、頭を輪っかで締め付けられるような痛みが特徴です。
片頭痛に比べて痛みは軽く日常生活に支障をきたす程度ではないですが、1日中痛いこともあれば、数時間で治ることもあります。その他にも肩や首筋のこり、フワフワしためまい、疲れや体がだるいなどの症状を伴う場合があります。
緊張型頭痛の治療では、日常生活でできるだけ肩こりを起こさないようにすることが基本です。そのためには、デスクワークの際に肩や首に負担のかからない姿勢をとるように心がけることが大切です。長時間同じ姿勢をとらないようにし、1時間に1回程度を目安に、ストレッチなどで筋肉をほぐすようにするとよいでしょう。
精神的なストレスを解消することも重要です。原因となっている問題を具体的に把握するだけでも精神的ストレスはかなり改善されます。日常生活の改善でなかなか頭痛が治らない場合には、筋肉の緊張をやわらげる「筋弛緩薬」や「抗不安薬」が効果的なことがあります。
●群発頭痛
群発頭痛の特徴は、片方の目の奥の痛みが激しく、頭を殴られたような痛みがあります。年に何度か激しい頭痛が起き、1回の頭痛は1時間から2時間でおさまりますが、それが群発地震のように繰り返されます。痛みのある方の目が充血したり、涙が出たりします。このタイプの頭痛は男性に多くみられるようです。寝ている間によくおこります。
群発頭痛が起こっている期間は、アルコールを飲むと必ず激しい頭痛におそわれます。この期間は禁酒しなければいけません。頭痛がおさまれば、飲酒しても頭痛は起こらなくなります。治療は、薬でかなり痛みを軽減できます。高濃度の酸素吸入による治療をする場合もあります。
日本人の3〜4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」です。
そのうち2200万人が緊張性頭痛、840万人が片頭痛、1万人が群発頭痛です。「ただの頭痛だから」と市販の薬を飲むだけの方が大勢いるようです。
頭痛は立派な病気です。
原因がわかっている頭痛ならよいのですが、脳に関わる怖い病気の可能性もあるので、きちんと医師に相談することをおすすめします。頭部のCTやMRIも脳に器質的な異常がないか確認するのに有用です。自分の頭痛のタイプを理解し、原因をよく知ることで痛みを軽減させることができます。
◆かかりつけ患者さん募集中
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
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