2022年11月 No.204
11月も終わりに近づいてます。寒くなりました。
11月23-24日に書いていますが、まだ外出にはコートなど持って行っていません。
例年に比べて暖かいのかな。
ハロウィンが終了したら、街はクリスマスモード。
年末年始の用意をしなくては。
ただいま第8波が始まっています。
国内では現在BA.5系統が主流となっています。
今後BQ.1系統やXBB系統など、海外で感染者数増加の優位性が指摘されている系統変異株の置き換わりの状況や、年末に向けて社会経済活動の活発化による接触機会の増加等が感染状況に与える影響に注意が必要です。
感染拡大が続いている状況ですが、行動制限もなくなり年末年始は旅行を考えている人も多いとか。
基本的な感染予防対策は続けてください。
11月13日、ジムのマシンのポールに左第5指をあててしまい、マレット指受傷しました。
指の第1関節が木槌のように曲がった状態になるので、マレット変形と呼ばれます。(図)
第1関節が曲がったままで、自動伸展は不能で自分で伸ばそうと思っても伸びません。
しかし、他動伸展は可能で手伝って伸ばすと伸びます。傷み、腫れは私の場合ありません。
突き指の一種でボールなどが指先に当ったときなどに起こります。
骨折があるか無いかで2つのタイプがあります。
1つは指を伸ばす伸筋腱が切れたために生じるもので、腱性マレット指(腱性マレットフィンガー)と言います。
もう1つは、第1関節の関節内の骨折が生じ、伸筋腱がついている骨が関節内骨折を起こしてずれた状態になったもので、骨性マレット指(骨性マレットフィンガー)と呼びます。
指の形状が第1関節で曲がっていれば、マレット変形といえますが、腱性マレット変形か骨性マレット変形かの診断が重要になります。
マレット変形を診断するには、レントゲン撮影が重要です。骨折の有無で治療法が変わるからです。
病態や受傷後の経過期間によって治療法は異なります。腱性マレット指では一般に装具などの保存的療法が行われます。
骨折を伴う骨性マレット指の場合には、手術を必要とすることがあります。
私は腱性マレットで、保存的治療しています。
保存加療では、8週間の外固定を行います。
固定具に関してはさまざまな報告がありますが、私は成形に自由度のあるアルフェンスシーネを掌側からあてて固定しています。第一関節を2、3度の軽い伸展位で固定しています。面倒です。
パソコンのQ、A、Zのキーが打ちにくいです。
左第4指でこれらのキーを打つようにしていますがミスタッチが多いです。不便ですが、仕方がない。
サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で11月23日、ドーハなどで1次リーグの初戦が行われ、E組で世界ランキング24位の日本が2-1で同11位のドイツに逆転勝ちしました。
前半にPKで先制されましたが、後半にいずれも途中出場した堂安律と浅野拓磨がゴールを奪いました。いずれも素晴らしいシュートでした。
ドイツは過去優勝4度の強豪。
7大会目の出場となった日本がW杯優勝国に勝つのは初めてとのこと。すごい大金星です。
後半に攻撃的な選手を相次ぎ投入する采配が的中した日本の森保一監督は「後半にシステムチェンジが機能する状況をつくれた」と歴史的快挙を振り返りました。
それにつけても思い出されるのはドーハの悲劇。
森保監督もメンバーでしたね。
1993年10月28日に、今回の舞台と同じ にカタールの首都・ドーハのアルアリ・スタジアムで行われたサッカーの国際試合。
日本代表対イラク代表戦が行われました。
1994年アメリカワールドカップ・アジア地区最終予選の最終節で行われたこの試合は、第4戦終了時点で日本は勝ち点・勝率においてグループ1位となり、初のワールドカップ本戦出場に王手をかけており、ほぼ確定的と思われていました。
そんな中、最終第5節において、試合終了間際まで2-1でリードしていながらロスタイムにイラク代表に同点ゴールを決められ失点。
引き分けでありながら勝点が同じ韓国に得失点差で敗れて「グループ3位」となって予選敗退してしまったことから、日本サッカー史において伝説的な出来事として語り継がれています。
中山ゴン選手がイラクに同点ゴールを決められた瞬間、ピッチに倒れこんでいたのをよく覚えてます。
あれから29年、日本代表はドイツに勝てるほど成長しました。
日本は11月27日にコスタリカ、12月1日(日本時間2日)にスペインと対戦します。
4チームのうち上位2チームが決勝トーナメントに進みます。目が離せなくなってきました。
2年前の院内報に冬の皮膚トラブル、という記事を書きました。
気温・湿度が低下し、乾燥する冬はあかぎれ、ひびわれ、乾燥によるかゆみなど皮膚トラブルが多発する季節です。
防寒のためのエアコンもますます皮膚を乾燥させてしまいます。
スキンケアの基本は清潔と保湿です。
薬物療法としては皮膚に潤いを与える保湿剤、かゆみや湿疹を抑える塗り薬、飲み薬があります。
今回は保湿剤について、書いてみます。
日本化粧品工業連合会によると、”「保湿」を目的に用いられる成分を、「保湿剤」または「モイスチャライザー」と呼びます。”と記載されています。
一般的に保湿剤という場合は「保湿効果がある塗り薬」を意味することが多いです。
保湿剤には大きく分けて、
①皮膚の水分が逃げないように“ふた”をする「エモリエント」(代表な薬剤はワセリン)と、
②皮膚に浸透して水分をたくわえる「モイスチャライザー」(代表的なものは、ヘパリン類似物質製剤や尿素製剤)の2種類があります。
病院で処方される保湿剤は主に3系統あります。
1.ワセリン製剤(白色ワセリン、プロペト、プラスベースなど)皮膚に膜を張り、水分が逃げるのを防ぐ、エモリエントです。
ワセリンは石油から精製させる油脂性の物質です。皮膚に膜を張ることで水分の蒸発を防ぎます。
刺激が少なく、安価で手に入ります。
油脂性でややベタつきが強いのが特徴です。
メリットとしては、油脂性なので膜状になって皮膚を保護するエモリエント効果があります。
長所としては、もっとも皮膚に優しく、かぶれやアレルギーの心配が少ないです。
ですので赤ちゃんやお子さんにはもちろん、敏感肌の方にも一番安心です。
デメリットとしては、べたつくので使い心地が悪いと感じる方もいらっしゃいます。
2.ヘパリン類似物質系(ヒルドイドソフトなど)皮膚に水分を取り込み、乾燥を防ぐモイスチャライザーで、代表的な塗り薬です。
「ヘパリン類似物質」という成分を含む商品のことをいいます。
ヘパリン類似物質は水分保持作用、血行促進作用、抗炎症作用があるのが特徴です。
副作用は少ないですが、血友病、血小板減少症、紫斑病等の出血性血液疾患がある人には使えません。
3.尿素製剤(ウレパール、ケラチナミンなど)皮膚に水分を取り込み、乾燥を防ぐモイスチャライザーのひとつです。
古い角質を除去し、皮膚を柔らかくする尿素を含む薬剤のことをいいます。
尿素は皮膚の角質層の水分を保持する作用や角質溶解作用があります。
角質溶解作用とは簡単にいうと「皮膚を溶かす」ということですが、この作用によって古い角質を除去し皮膚が柔らかくなるのが特徴です。
ガサガサした踵などに塗布します。
あまり柔らかいとことに塗布する薬剤ではありません。
保湿剤の剤形には軟膏、クリーム、ローション、フォームなどさまざまな種類があります。
冬の乾燥の記事として書いていますが、保湿剤によるスキンケアは1年を通して毎日続けるものなので、季節や時間帯、塗る場所に応じて使いやすい剤形を選びます。
軟膏
皮膚への刺激が他の剤形と比べて少なく、皮膚を保護する力が強いです。
しかし、塗った部分がテカったりベタベタしたりすることがあります。
クリーム
軟膏と比べてベタつき、テカリが少なく、衣服から出ている部分にも使いやすいです。皮膚を保護する力は軟膏とローションの中間程度。
ローション
さっぱりした使い心地でベタつかないため、衣服から出ている部分にも使いやすいです。
広い範囲や、髪の毛のある頭皮に使う場合も塗りやすい。
フォーム
泡となって出てくるため、広い範囲に素早く塗ることができます。
またさっぱりとした使い心地でベタつきません。
夏はさっぱりとして使い心地が良いフォームやローション、冬は皮膚を保護する働きに優れた軟膏やクリームなど、季節や症状に合わせて選ぶと良いでしょう。
図はマルホ製薬・保湿剤の季節別選択より
港みみはなのどクリニックのブログで、保湿剤の説明がありました。
ヘパリン類似物質系製剤乾燥したお肌に水分を補給してそれを保持してくれますが、ワセリンはすでに乾燥したお肌に水分を補給する力はなく、今お肌にある水分が逃げないように覆うものです。
皮膚科の先生が例え話として、「ヘパリン類似物質系製剤は濡れ布巾、ワセリンはラップ。乾燥した野菜をどんなにラップで巻いても乾燥したままだけど、乾燥した野菜に濡れ布巾をかけたら表面がしっとりする」との記述がありました。
たしかにヘパリン類似物質系製剤とワセリンの違いをイメージしやすいです。
この記事を見て以降当院で処方している保湿剤は主に、ヘパリン類似物資含有製剤となりました。
また、肌荒れひどい方には低刺激のワセリン製剤がいいという記事もみました。
ひじ・ひざ・かかと、手のひら・足の裏が気になる方には、硬くなった角質を柔らかくして保湿する尿素製剤がおすすめです。
但し、炎症や傷がある場合は刺激になり、かえって良くない場合があるので注意が必要です。
乾燥があまりにひどい場合は、しっかりヒルドイドを塗って、上からワセリンでふたをする、という使い方は有効だと思います。
まずは色々試してみてどれが続けやすく、使用感が良いのか試していただくのが良いと思います。
まれにヘパリン類似物質系製剤で痒みや赤みが出るという方がおられます。
乾燥が特に強かったり、湿疹が混在している方が多いようです。
その場合は、刺激性のより少ないワセリンを処方します。
ワセリンはお風呂上がりは出たらなるべく早く塗って肌の水分を閉じ込めるようにお伝えしています。
保湿剤には、適切な塗布量があります。
塗布量が少なければ、期待する効果が得られません。
次の目安を参考にして保湿剤を塗りましょう。
目安
軟膏やクリーム(チューブの場合)
最近では1FTU(fingertipunit)という単位を用いて軟膏やクリームの塗る量を説明されることが多くなりました。
これは人差し指の先端から第一関節までチューブから絞り出した量が約0.5gで、両方の手のひらに塗る量に相当するという塗り方です。
この場合、絞り出した量が約0.5gになるのは25gや50gの大きいチューブです。
5gのチューブでは人差し指の先端から第一関節までを2回絞り出した量が約0.5gとなります。
1FTUを用いた塗る量は少し多いなと感じると思いますが、軟膏やクリームはたっぷり塗ることで十分な効果が得られます。
逆に、塗る量が少なすぎると十分な効果が得られず、長期間塗らないと病気が治らないことがあります。
ローション
1円玉大の大きさに出した量(約0.5g)がおよそ大人の両手の面積に塗る量の目安です。
1日2回(朝と夜)は塗りましょう。
夜はとくにお風呂上がりが効果的です。
体をふいたらすぐに塗りましょう。
季節に関係なく1年を通じて続けることが大切です。
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。
現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。
かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。
年末は12月28日(水)まで診療します。
12月29日(木)~1月3日(火)まで休診させていただきます。
1月4日(水)から通常診療となります。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
忠岡町在住65歳以上の方は無料で接種できます。
60-64歳で、心臓、呼吸器、腎臓、免疫能に重篤な障害(障害者手帳一級相当)を持っていることを身体障害者手帳または医師の診断書により証明できる方も無料で接種できます。
期間は1月31日まで。上記以外の方は3500円です。
コロナとインフルエンザの同時流行が危惧されています。出来るだけインフルエンザ予防接種もしておいてください。