2022年3月 No.196
3月も後半になりました。
3月24日に書いています。
昨日、一昨日はとても寒かったのですが、今日はいい天気ですごく暖かいです。
段々暖かくなっていくものと期待しています。
大阪の桜の開花日が例年より4日早い3月23日でした。満開日は例年より5日早く3月30日の予想です。
昨年は開花日が観測史上最も早く、3月19日でした。満開日も3月26日と早かったです。
今年は昨年よりやや遅めですが、それでも小学校、中学校の入学式には桜は散ってしまうことが予想されます。
新入生の方は制服を着て、桜の下で早めに記念写真を撮っておかれることをお勧めします。
驚きのロシアのウクライナ侵攻から一か月が過ぎました。
3月23日にウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会で演説をされていました。
侵攻が始まったときの日本の支援に謝意を示しつつ、戦禍にあえぐ国の姿を日本の国会で訴えました。
数千人が殺され、そのうち121人は子どもです。子どもが命を失うのは傷ましいです。
およそ900万人のウクライナ人がロシア軍から逃れ、自宅や住み慣れた土地を追われました。
約12分間行った演説では、原発事故、サリン、日本のおとぎ話など日本人に響く言葉を使用しながら切々と話されてました。
思わず起きた議員たちのスタンディングオベーション。岸田総理も「決意と勇気に感銘を受けた」と話されていました。
誰もプーチンを止めることは出来ないのでしょうか?第二次大戦のヒトラーも同じような状況だったのかな?と思います。
ゴルゴ13にお願いしたいと思っているのは私だけではないはず。
3月24日北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を発射しました。青森沖に着水したとみられています。国際情勢、不安定で心配です。
第6波もピークアウトしたようで、感染者数は減ってきています。
病床使用率(重症・軽症中等症ともに確保病床数)、重症病床使用率でみる新型コロナウイルス感染症・大阪モデル・モニタリング指標の状況はまだ赤信号ですが、あと数日で黄信号になりそうです。
それに伴って、令和4年1月から実施されていたまん延防止等重点措置は、3月21日をもって全ての都道府県で終了しました。
今回の第6波では、感染力が極めて強いオミクロン株により、年明けから急激に感染が拡大していきました。
その広がり方をみると、初期には20代・30代の若年層の感染者が急増し、その後、10代以下の子ども、高齢者という順番で広がっていったことが特徴的でした。
これから年度末や新年度、春休みを迎え、入学式や送別会、花見などの多くの人が集まる行事や、外出・旅行の機会が増えていくと思われます。昨年は、こうした時期に感染が拡大し、その結果、大阪では昨年4月から5月にかけ、医療崩壊がおこりました。
ワクチンの3回目接種を積極的に受けていただきたいです。
忠岡町の集団接種も始まっていますし、当院でもワクチン接種はしています。
ワクチン接種後もマスクの着用や手洗い、3密(密接、密集、密閉)回避、換気など基本的な感染対策をし、体調不良時は外出や移動を控えるなど感染拡大防止にご協力をお願いします。
一人ひとりの行動が、大切な人と私たちの日常を守ることにつながります。
iPS細胞の開発者で2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥教授が京都大iPS細胞研究所の所長を今月末で退任されます。
山中教授は「所長を退くのは人生最大の決断だったが、iPS細胞の研究にゴールはない」とし、退任後も資金確保などでの支援を続ける意向を示されました。
所長の後任には、iPS細胞を使ったパーキンソン病の治療を目指す高橋淳教授が就任されます。山中教授は所長退任後も教授として京大に在籍し、研究を続けます。
具体的には、約25年前の米国留学時代に発見し、iPS細胞開発のきっかけにもつながった遺伝子の別の役割解明に取り組まれるそうです。
これからの山中先生の研究に期待したいです。
現在、私たちは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(地球規模での流行)の真っただ中にいます。
もう2年になります。
新型コロナウィルス感染した方で、感染性が消失し主な症状は回復したにもかかわらず“ 後遺症” と呼ばれるような症状、あるいは新たな、または再び生じて持続する症状などに悩む患者が少なからずみられるようになりました。
実際に“ 後遺症” が現れた患者にとっては、日常生活や仕事・学業などの支障が出てくることもあります。
このような症状は3 カ月ほどで約2/3 は回復をしますが、これらに悩み不安を抱える患者に対する診療とケアの手順は国内では標準化されていないため、医療者側も悩みます。
回復後の経過を診ているかかりつけ医等が、自身でそれらの症状に悩む患者に対して、どこまでどのようにアプローチ・フォローアップをすればよいのか、どのタイミングで専門医の受診を勧めるのかなどについて、新型コロナウイルス感染症COVID-19・診療の手引き・別冊-罹患後症状のマネジメントが発刊されました。
今回はこの手引きについて、コロナ罹患後症状を概説します。
COVID-19罹患後症状の病態機序はまだ不明な点が多いです。
ウイルスに感染した組織(特に肺)への直接的な障害、ウイルス感染後の免疫系への影響、ウイルスによる血液凝固能亢進と血栓症による血管損傷・虚血、ウイルス感染による自律神経系の調節不全、重症者の集中治療後症候群などがあげられています。
一つの原因だけでなく、複数の原因で症状が出ている場合もあります。
代表的な罹患後症状を図①に示します。
図①
わが国の罹患後症状の報告として、525人の入院後追跡調査があります。
3か月後、6か月後で検討されています。
結果を図②に示します。
図②
疲労感・倦怠感の頻度が高く、息苦しさ、睡眠障害、思考力・集中力の低下が罹患後6か月経過した患者の10%以上に認められていました。
昨年5月~今年1月に後遺症を訴え、都立病院を受診した人の調査では、65%の人が複数の症状に悩まされ、四つ以上の症状を訴えた人も11%いました。
診療科別に後遺症をみていきます。
呼吸器系の罹患後症状としては、息苦しさや咳、痰が多いです。
これらは酸素飽和度が低くなる呼吸不全を伴うことも、伴わないこともあります。
問診と身体診察で診断を絞り込み、必要に応じて基本的な検査〔胸部X 線,ECG,血液検査(CBC,BNP,CPK,D ダイマー含む),SpO2 など〕を行います。
基本的検査に異常がある場合、胸部CTなどさらなる精査を実施します。
手引きには無いですが、咳にはステロイド吸入薬(β2刺激薬)が有効だったとの報告がありました。
罹患後症状の息苦しさは明確に重症度に依存すること、肺機能低下の遷延の程度は重症度に依存し、特に肺拡散能が障害されやすいことが報告されています。
罹患後症状がどの程度の期間続くかは人によってさまざまですが、基本的には徐々に回復するといわれており、原因が判明したものについては特異的治療を、罹患後症状と考えられるものについては対症療法を行い、リハビリや精神的ケアなども検討しつつフォローアップすることが勧められています。もちろん軽快しない場合は専門医に紹介します。
COVID-19 罹患後は、重症度にかかわらず何らかの心臓へのダメージがあるといういくつかの報告があり、何らかの心不全のリスクが懸念されています。
発症率についてはばらつきが多く、確立したものはありません。
罹患後症状を訴える患者の診療では、かかりつけ医等が問診と身体診察を行い、考えられる鑑別疾患に応じた検査(胸部レントゲン、心電図)を実施して、診断を試みます。
失神、明らかな心不全症状がある場合はすみやかに循環器専門医に紹介します。
NT-proBNP を測定し、400pg/mL 以上の場合にも循環器専門医受診して頂きます。
身体所見や胸部X 線写真・心電図に異常所見がない場合は、症状の改善まで1~3カ月毎に経過観察を行い、症状が持続している場合は必要に応じて循環器専門医に紹介します。
嗅覚障害は、においが鼻腔内の嗅神経まで到達しないために生じる気導性嗅覚障害、嗅神経自体が傷害を受けて生じる嗅神経性嗅覚障害、頭蓋内の嗅球よりも中枢の障害による中枢性嗅覚障害に分類されます。
COVID-19 罹患後の嗅覚障害は早期に回復する症例が多く、MRI を用いた研究により、発症直後に認められた嗅裂(鼻の最上部、嗅細胞のある場所)の閉鎖所見が1 カ月後にはほとんどの症例で消失していたことから、早期に改善する嗅覚障害は、鼻粘膜の浮腫、分泌物の増多による気導性嗅覚障害が考えられます。
一方、嗅覚障害が1 カ月以上の長期に及ぶ症例では、CT・MRI による画像診断でも、内視鏡による観察でも鼻腔・副鼻腔に異常所見を認めないことが多いことが報告されています。
また、嗅覚障害が遷延する患者のほとんどが異嗅症を訴えることが多く、嗅神経性の嗅覚障害と考えられています。
味覚障害は、口腔内乾燥症や真菌感染など口腔内の異常、味細胞や味神経の異常、味覚中枢の異常のほか、血中亜鉛の低下、心因性、嗅覚障害に伴う風味障害など数多くあり、それぞれが相互に連関していることが少なくありません。
味覚障害に嗅覚障害を伴う症例が多く、味覚障害が単独で発生する症例の頻度は低いとのことです。
COVID-19 罹患後の味覚障害の多くは嗅覚障害による風味障害を発生しているものと考えられます。
嗅覚・味覚障害を訴える患者に対して、COVID-19発症後10 日間は感染リスクを考慮し、鼻腔内視鏡検査、嗅覚検査、味覚検査は行わず経過観察します。嗅覚・味覚障害とも早期に改善する症例が多いことから、2 週間以上経過しても改善しない場合は嗅覚障害・味覚障害の診断が行える耳鼻咽喉科専門医を紹介します。
精神・神経系の罹患後症状で、多くの報告に共通してみられるのは倦怠感・易疲労性です。
また、Brain fog(脳の霧)と呼ばれる「頭がボーっとする」ような症状や、実行(遂行)機能や集中力の低下などは中枢神経系を中心とする症状もあります。
精神・神経系の主な罹患後症状としては、不安・焦燥感、抑うつおよびPTSD(心的外傷後ストレス障害)などがあげられています。
精神・神経系の罹患後症状の診療では、常に身体的な原因が無いかを念頭におく必要があります。
急を要する場合はすぐに神経内科、精神科に紹介しますが、一般医による診療、傾聴、助言で経過をみるよう手引きでは勧められています。
対応が困難な場合、専門医に紹介します。
COVID-19 に罹患し、治療を受けた症例のなかにはウイルスが陰性化した後にも、身体の痛みが遷延することがあります。
頭痛、頸部痛、胸部痛、腰痛、下肢痛などの筋骨格系の痛みや腹部痛などが報告されています。
血液検査を行い炎症反応のチェック、痛みの部位に応じた画像検査を検討します。
所見がある場合は担当科に紹介します。
罹患後にみられる息切れや筋力低下には、有酸素運動、呼吸器訓練、下肢筋力増強などのリハビリが推奨されています。
罹患後症状の程度により、個別のプログラムが組まれます。倦怠感にも呼吸器リハビリが有効なことがあります。
主治医は医学的所見を事業場に伝える必要があります。
また、労災保険が適用される例もります。
患者の職場復帰時に続いている罹患後症状について、以下の3 つの視点で配慮の内容を構造化すると、助言すべき視点を整理することが容易になります。
1.患者の健康や安全を脅かす状況への配慮(例:筋力低下のある患者の高所作業を制限)
2.環境調整や障壁の変更・除外をする配慮(例:疲労感の続く患者に対し休憩所利用許可)
3.本来業務を行う能力が損なわれた場合の配慮(例:味覚障害のある患者の調理作業制限)
患者の症状、業務内容など個別に考えていきます。
以上簡単に、紹介してみました。まだまだ後遺症は不明のことが多く、診療の手引きも改訂されるものと思います。
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。
現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。
かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。
忠岡町の健診は3月末で一旦終了します。
また5月頃から再開されます。
コロナワクチン接種しています。
電話でお問い合わせください。
日によってモデルナワクチンの時もあります。
5歳から11歳の小児のワクチン接種は当院ではしていません。小児科にお問い合わせください。