2021年 6月 No.187
6月も終わりになりました。
もう今年も半分が過ぎようとしています。
本当に早いです。
コロナ禍、まだ続いています。
大阪は緊急事態宣言は6月20日に解除されましたが、まだ感染に対する注意は必要です。
三密(密閉、密集、密接)を避けてソーシャルディスタンスをとる。
マスク、手洗い、咳エチケットなどは必ず守るようにしてください。
いつも書きますが、手は感染源となりますので、手洗いは十分していただくことに加え、手で粘膜を触らないようにしてください。
目をこする、鼻、口を触るのはウィルスが体内に侵入することになりますので、特に顔を触る癖のある人は注意してください。
7月はどうも東京オリンピックがあるようで、海外の選手団も来日されています。
泉佐野市に宿泊されているウガンダ選手団から2名のコロナ感染者が出ています。
オリンピックでコロナが日本中に拡がったなんてことがないように水際対策が重要になるでしょうね。
注意しないといけないのは、カレンダーの休日が変わっていることです。
7月19日(月)海の日が平日となり、海の日は7月22日に移動。
オリンピック開会式が行われる7月23日がスポーツの日となり、22日(木)・23日(金)と連休になります。
今年だけの変則休日のようです。
忠岡町では、5月16日(日)から集団接種が始まっています。
毎週日曜日に集団接種があり、私も月2-3回出務しています。
特に今のところ、大きな問題もなく経過しています。
当院での個別接種も6月から開始しました。
接種後の待機の場所のこともあり(密にならないよう)、また昼から訪問診療に行くように予定しているため、なかなか思うようには増やせず、現在検討中です。
米食品医薬品局(FDA)は6月7日、バイオジェンとエーザイが共同で開発したアルツハイマー病治療薬aducanumab(米国商品名Aduhelm)を条件付きで迅速承認しました。
アルツハイマー病の原因物質の1つと考えられているアミロイドβ(Aβ)を標的とした抗Aβ抗体で、脳内のAβを除去し、臨床症状の悪化を抑制する初の治療薬として期待されています。
まだ日本での販売には時間を要するでしょうが米国での試験、いいデータを期待しています。
暑くなってきましたので、熱中症対策、虫刺され対策、紫外線対策が必要となってきました。
熱中症対策
家の中では室温の目安は28度以内。
エアコンを使用して快適に過ごすようにしてください。
直射日光が当たる屋外にいないといけない人は、日陰ができる休憩場所を整備して氷や水などで身体を適度に冷やすことのできるように。
今年もマスク着用しないといけないのでより一層の注意が必要です。
服装は風通しのよいものを。
汗をかいたら水分・塩分補給もお忘れなく。
経口補水液などで早めに水分補給しましょう。
虫刺され対策
人類一番の外敵・蚊、刺されないように対処してください。
私は今シーズンもイカリジンが配合された虫除けスプレーを使っています。
殺虫剤も効果あります。
紫外線対策
昔は日焼けして真っ黒な顔、身体が健康の象徴とされてきました。
しかし、今は日光の紫外線による皮膚炎、シミ、皮膚がんなどのいろいろな障害があることがわかっています。
出来るだけ紫外線を避けるようにしましょう。
当院の夏季休暇は8月15日から8月18日までです。8月19日より通常の診療を致します。
かかりつけの方の薬が休暇中に無くならないように、当方も気をつけますがご自身でも確認するようにしてください。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
現在、主に高齢者を対象に、当院と忠岡町保健センターで新型コロナワクチンの接種をしています。
クーポン券が12歳以上の住民に配られてきたようなので、順次接種していきます。
世界的な新型コロナ感染拡大の中、ワクチン接種はその収束に向けた要の一つであるとされています。
新型コロナワクチンは筋肉注射で行われます。
一般的に日本ではインフルエンザを初めとするワクチン接種は皮下注射で行われます。
欧米では筋肉注射でワクチン接種されることが多いです(生ワクチンは皮下注射です)。
日本で筋肉注射が避けられる傾向にあるのは、1970年代に抗菌薬や消炎鎮痛剤などの筋肉注射で「大腿四頭筋拘縮症」という副作用が社会問題となった背景があります。
その当時の日本の医師(主に開業医)は風邪などのウィルス疾患に、抗生剤の筋肉注射や解熱剤の筋肉注射をしていました。
それが原因となって、筋肉の拘縮が発症し、特に小児には筋肉注射をしないような指針が出されました。
意外に思われる方も多いかもしれませんが、多くのワクチンにおいて筋肉注射の方が皮下注射と比べて実は局所の反応(痛み、腫れなど)が少なくなることが知られています。
筋肉は痛みを感じる神経が少ないともいわれています。
そのような「鈍感」な筋肉に、とても細い針をほんの数秒間ほどチクっと注射しても、鈍感なので皮下よりも痛みを感じにくいようです。
また、抗体産生も筋肉注射のほうが良好です。
さらにアジュバントといったワクチンの効果を高める成分が入ったワクチン(4種混合ワクチン、13価肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンなど)は、局所の反応がでやすいため、皮下注射をするとより多く痛みや腫れ、そして強い炎症や肉芽を生じる可能性があることが知られています。そのため、このようなワクチンでは、筋肉注射」で投与することが世界では推奨されています。
今回導入されたファイザー社製や自衛隊での集団接種で使用されるモデルナ社製のmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは特に、この筋肉注射での接種が極めて重要となります。
これは、筋肉の中は血流が豊富で免疫細胞も多く分布するため、筋肉に注射されたワクチンの成分を免疫細胞が見つけやすく、その分その後のワクチンによる免疫の活性化が起きやすくなると考えられているからです。
一方で、皮下の脂肪組織の部位は、血流は多くなく免疫細胞の分布も少ないため、ワクチンの成分が免疫細胞に発見されづらくなります。
さらに、脂肪組織の部位は吸収が遅いためワクチンの成分をその場に留めて停滞させてしまいやすく、ただでさえ壊れやすいmRNAワクチンは、免疫細胞を活性化するという仕事を全うすることなく分解されてしまうリスクがあります。
また、mRNAワクチンは効果が抜群な分、局所の反応も起きやすいため、なおのこと局所の反応を抑えやすい筋肉注射をすることが重要になります。
皮下注射と筋肉注射の実際の打ち方の違いについて説明します。
皮下注射とは、その字のごとく皮膚の下、すなわち皮下脂肪があるところに斜め45度から注射します。
一方で、筋肉注射とは、皮膚や皮下脂肪のさらに奥にある筋肉に注射を垂直に注射します。
泉大津の集団接種では、全員に2分接種部位を圧迫するように指示しています。
薬、何を飲んでいるか確認できない例が多いからという理由です。
コロナワクチン接種新型コロナワクチンは上腕の三角筋に打ちます。上腕骨頭上側には肩甲骨の一部が飛び出し、覆いかぶさっています。
これを肩峰といいます。
当初はその肩峰から3横指下(5-6cm下)にうつと言われていました。
肩峰から3横指下は,腋窩神経に当たる恐れがあります。
さらに肩峰より平均約4cmまでの高さには,三角筋下滑液包が三角筋の裏に存在します。
そこにワクチンの誤注入することよるSIRVA(Shoulder Injury Related to VaccineAdministration)が海外で多数報告されて おり、穿刺を避けることになりました。
現在では、前後の腋窩ひだの上縁を結ぶ線 (上腕と体幹が分かれる高さ)と、肩峰中央からの垂線の交点が刺入点とされています。
大体肩峰より10-12㎝下となります。
筋肉注射される方は背もたれのついた椅子に座り、肩峰から上腕までしっかり露出してください。
肘は自然に下ろした姿勢で,手のひらが体幹を向くようにします。
腰に手を当て肘を張った姿勢(肩関節を内旋している)は橈骨神経を誤って穿刺する危険があります。
必ず腕はそのままおろすようにしてください。
大体注射針が皮膚より2㎝入れば、標準的な体型では筋肉内に5㎜は入ります。
現在使用している注射針は25ゲージの細さで、針の長さは25㎜です。
接種後は揉まないで軽く押さえてください。
ワーファリンなどの血が固まりにくくなる薬を飲まれている方は、2 分間強めに押さえてください。
新型コロナウイルスワクチンの予診票にも、血が止まりにくい病気があるかどうかなどの質問項目があります。
熱が出たり、接種部位に筋肉痛のような痛みが出たり腫れたりすることがありますが、2~3日でおさまることがほとんどです。
接種説明会などで脅かされていたアナフィラキシーも現在までのところ見たことはありません。対応の準備はしています。
これを読んで、 筋肉注射が痛そうだからワクチン接種どうしようかなと思っている方の不安が少しでも軽くなればと思います。
緊張しすぎると痛みを強く感じたり、血管迷走神経反射といって失神しやすくなることがあります。
それほど痛くないので、安心してリラックスして接種を受けていただければと思います。
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。
現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。
かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。
7/12より12歳以上のコロナワクチン予約を受付開始します。
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