2018年5月 No.150
5月です。だんだん日中は暑くなってきています。
5月末に書いています。もうすぐ梅雨入りです。
熱中症・虫刺されにも注意が必要な時期になってきました。
今年の夏は暑くなると予想されています。水分補給は十分に。汗をかいたら、塩分補給もお忘れなく。
虫刺されは、今シーズン、ディートではなく、小さいお子様にも使える虫よけ成分イカリジンが配合された虫除けスプレーを使おうと思っています。
(商品名:天使のスキンベープ、お肌の虫よけプレシャワー)まだ使ってないですけど、準備はしています。
使用したらまたご報告します。
皆様も虫刺されにはご注意を。
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作ったシート状の心筋を重症心不全患者の心臓に移植する大阪大の臨床研究について、厚生労働省の部会は16日、計画の実施を了承しました。
大阪大学によるとiPS細胞を使った心臓病の臨床研究は世界初で、今年度中にも移植手術を行う予定です。
iPS細胞を使った臨床研究は、平成25年の理化学研究所などによる目の病気に続く了承となります。
今回は日本人の死因の第2位を占める心臓病が対象で、本格的な臨床応用の第一歩です。
臨床研究は虚血性心筋症が原因の心不全の患者が対象。心臓の血管が詰まって心筋が壊死し、血液を送る力が衰える病気で、重くなると死に至ります。
心不全は特効薬がなく、高齢者を中心に患者が増加しています。
計画では、拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から京都大が作製、備蓄しているiPS細胞を使用します。
これを大阪大の心臓血管外科・澤芳樹教授らのチームが心筋細胞に分化させ、直径数センチ、厚さ約0・1ミリの円形シートに加工し、患者の心臓に移植して貼り付けます。
心筋シートは血管の形成を促進する特殊なタンパク質を分泌。
これにより血流が回復し、傷んだ心筋を再生させます。
シートは自然に拍動し、心臓の拍動を強める働きもあるということです。
移植から1年間、経過を観察して治療の有効姓を確認するほか、細胞ががん化していないかなど安全性も確かめる。
阪大チームは以前から患者自身の太ももから筋肉の細胞を採取してシートを作り、心臓に移植する治療法を研究してきました効果はあるのですが、心筋とは異なる種類の筋肉のため、重症患者ではうまく機能しなかったケースがあります。
心不全は息切れやむくみが起こり、徐々に悪化する病気。根本治療には心臓移植が必要だが、提供者は不足している。
国内患者数は100万人を超えており、32年に120万人に達すると予測されている。
阪大のチームは今年3月、学内審査で臨床研究が了承され、厚生労働省に申請。先月の審査で、がん化リスクのデータなどを追加提出するよう求められていた。
これをクリアーしての承認となった。
この大阪大学心臓血管外科は私の出身の医局で(私は消化器外科ですが)、応援したいです。
5月 26日土曜日は昨年に引き続き、りんくう総合医療センターの緩和ケア研修会に参加したため、診療を午前 11時で終了させて頂きました。
やはり何人か電話があり、ご迷惑をおかけしてしまいました。
周知が足りないのかと思って反省しています。
また、6月 9日の土曜日も岸和田徳洲会病院の緩和ケア研修会に参加するため、11時で終了させていただきます。
りんくうでも徳洲会でも、私は療養場所の選択と地域連携というセッションを担当しています(平たく言えば講師ですね)。
また、機会があれば、院内報で内容を紹介します。
★お知らせ★
6月 9日 (土 )は 11時で診療終了させていただきます。
6月 11日(月)、12日(火)は ISO9001の審査日です。
12日(火)午前の診療予約を制限させてただきます。
お盆休みは 8月 15日(水)から 8月 19日(日)まで
です。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
今年度の忠岡町の住民健診が始まっています。
今年も無料なので、対象の方は受付にお問い合わせください。健診の血液検査は 10時間以上の空腹状態で行っています。
大腸がん検診、肝炎ウィルス検査も対象の方には無料クーポンが配布されています。こちらも受付で予約してください。
日本中に大激震が走ったTOKIO・山口達也さんの強制わいせつ事件。
書類送検され、TOKIO、事務所を辞められ、人生が大きく変わりました。
山口さんは、謝罪会見で「アルコール依存症」を否定されていました。
しかし、実際はアルコールによる肝機能障害で約1か月入院しながら仕事をしてきたにもかかわらず、退院日(事件当日)に飲酒しており、そのときの記憶を失っていたとのこと。
山口さん以外のメンバーが行った会見では、「僕らはアルコール依存症だと思っていました」と話していたほど。
それぐらい彼の状態は、他人から見ても普通ではなかったのかもしれません。
アルコール依存症とは、お酒の飲み方(飲む量、飲むタイミング、飲む状況)を自分でコントロールできなくなった状態のことをいいます。
飲むのはよくないことだとわかっていても、脳に異常が起きて飲むことをやめられなくなります。
その意味では、アルコールは麻薬や覚せい剤と同様の依存性の薬物の一種だともいえます。
またアルコール依存症は患者さん本人の意思の弱さによって起きるものではなく、医療機関で治療が必要な病気であるともいえます。
アルコール依存症を発症するまでの期間は、男性と女性で異なり、男性に比べて女性ではその半分程度であるといわれています。
習慣的な飲酒は、アルコールに対する耐性をもたらします。
耐性とは医薬品などを反復して投与するうちに、投与されたヒトや動物が抵抗性を獲得して効力が低下していく現象のことです。
その結果、同じ効果を得ようとして、薬などがどんどん増えてきます。
飲酒を始めたころには少量のお酒で気分よく酔えていたのが、徐々に酒量が増え、酔った感じがしなくなってくるのです。
さらに、家庭や社会生活に影響があっても、気にすることもなく、飲酒量がいつも以上に増えたり、飲む時間や飲む場所を気にしなくなるのです。
この状態でさらに飲酒を続けると、ほぼ毎日数時間おきに飲む、さらに目を覚ますと飲み始め、酔うと眠り、再び目覚めると飲み始めるという、連続飲酒を起こすようになります。
また、アルコール依存症の場合、体内のアルコール濃度の低下により自律神経症状や情緒障害、手の震え、幻覚などの「離脱症状」がみられるようになります。
わが国で、2003年に実施された全国成人に対する実態調査によると、飲酒日に60g(純アルコール量として)以上飲酒していた多量飲酒の人は860万人、アルコール依存症の疑いのある人は440万、治療の必要なアルコール依存症の患者さんは80万人いると推計されています。
・ICD-10(WHOによる「国際疾病分類」の最新 版)では
のうち3つ以上が過去1年の間に同時に観察されることをアルコール依存症の診断基準とされています
久里浜病院のスクリーニング検査も使用されます。
男性用を以下に示します。
最近6ヶ月の間に以下のようなことがありましたか?
①は、「いいえ」が1点。
②~⑩は、「はい」が1点です。
合計点が4点以上:アルコール依存症の疑い群
合計点が1~3点:要注意群。
ただし、質問項目1番による1点のみの場合は正常群。合計点が0点:正常群。女性版もあります。
WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートもあり、世界で最も使用されています。
◆治療方針
依存症を受容して断酒を選択するように誘導します。
傾聴を基礎とする動機づけ面接法を適用し,患者の価値観を引き出します。
情報の提供は大切ですが,説得しようとすれば失敗することが多いとされています。
心身に緊急の問題がなく断酒を決意しない場合は,まず節酒目標を定めます。
節酒できなければ依存症であるから目標を断酒に切り替えます。
治療、アルコール離脱は主に入院で行われます。
離脱症状は,振戦・発汗・動悸・吐き気・不眠・高血圧、痙攣などが出現します。
補液とビタミン補給、精神安定剤で治療します。
離脱期以後に疾病の理解・断酒の決意と実行について話し合います。
断酒すべきであるが決意できない人には節酒指導を経て,断酒に導入します。
薬物療法としては、離脱後の断酒継続にノックビン が使用されます。
アルコールを飲むと気分が悪くなる薬です。
でも、飲みたくなったらやめればその気分の悪さはなくなるので、最初の間はちゃんと飲んだかどうか確認することも必要です。
もうひとつ断酒補助薬:飲酒欲求につながる神経の過剰興奮を抑制する薬剤レグテクト錠があります。
断酒の維持および節酒に、テグレトール、ガバペンという薬が使われます。
薬物以外の心理社会的治療として、専門病院のプログラムやAA(アルコホーリック アノニマス:断酒を支援する団体・AA関西セントラルオフィスが大阪市にあります。よくミーティングが行われています)や断酒会でカウンセリングなどの指導を受けると,毎日のかかわりによって短期間のうちに良好な転帰を得ることができます。
見る・聞く・話すことにより脳機能が回復します。
断酒仲間を得て孤独が癒され、先輩から学ぶことができます。
ひいては後輩の手本となるように頑張っていただます。
長期間の断酒により社会や家庭に受け容れられるようになり、死亡率が低下します。
適切な飲酒量とは
1日の平均飲酒量が2ドリンクまでです。
1ドリンク:アルコール量10g
1日の平均飲酒量が「6ドリンクを超える」のが多量飲酒とされ、この量になるとアルコール依存症の危険性が高まるとされています。
今日はこれだけでやめておこう、とかあとはお茶か水かノンアルコールにしようとか、ベッドに入ろうと決めておくのがいいかもしれませんね。
断酒は難しいですが、アルコール依存症という病気だから治療しないと、という意志を持つことが重要なようです。
問診、スクリーニング時に正直に答えない方も多いとか。
家族、友人などの支援が必要と感じました。
私は、断酒の治療は無理ですけど、アルコール依存症の拾い上げ(診断)、専門医への紹介(この地域に数人の医師を知っています)は可能かと思います。
本人がアルコールでよく失敗しているとか家族がアルコールやめたほうがいいんだけどと思っている方でも対応は可能かと思いますので、該当する方はご相談ください。
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。
現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。
かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。
今回院内報で紹介した、小さいお子様にも使える虫よけ成分イカリジンが配合された虫よけスプレー
フマキラー
天使のスキンベープ
KINCHO
お肌の虫よけプレシャワー