2016年 11月 No.132
もう11月になってしまいました。
毎年思うことですが、 月日のたつのは早い。
今年も残すところあと2カ月。年賀はがき、来年のカレンダー購入しました。
冬を迎え段々寒くなります。体調には十分注意して年 末年始を迎えるようにしてください。
インフルエンザ・風邪予防の対策をしてください。
一番は手洗い、マスク。次にうがいです。 人込みをさけることも大切です。 身体は保温につとめてください。
1回3000円、2回目は2500円、
忠岡町在住の65歳以上の方は1000円です。
インフルエンザワクチンは打てば必ず発症がおさえられるというワクチンではありません。
その役割はかかりにくくすることと、かかっても免疫があるために重症化しないこと、です。
ワクチン接種により死亡者や重症者を減らすことが期待されています。
ワクチンの予防効果持続期間はおよそ5カ月と推定されています。
私事ですが、事故に遭ったのが平成25年の11月11日でしたで、もう3年たつことになります。
事故当日はICUに収容されて、携帯電話、スマホなどは没収され、本もテレビ・ラジオもなく、外界と隔絶された一夜を送ったことを思い出しました。
左腓骨に入っていたプレートを今年の8月に抜去し、担当医から3か月は激しい運動をしないように言われていたので、全然ランニングはしていませんでした。
そろそろ再開します。
懲りずにまた泉州マラソンにエントリーしてしまいました。
ちょっと不安があります。
まだ時間があるので、少しずつ調整していきたいと思っています。
海老蔵さんの妻でフリーアナウンサー・小林麻央さんの乳がん闘病ブログが話題になっています。
後悔や不安を率直に語り、前向きな姿が共感を呼び、更新のたびにニュースになっています。
医師と患者の関係を見直す動きも広がっています。
個人的には、生きていたいのだ~、が刺さりました。
時間があれば、ネットで小林麻央のオフィシャルブログ、KOKOROで探してみてください。
諸事情により、保険診療での禁煙治療をやめました。引き続き、敷地内禁煙です。
禁煙治療が必要な方は、広部クリニック、やぎ医院に紹介します。
また、巻き爪の矯正治療も今はしていません。
ご希望の方にはVHOワイヤー矯正は府中病院皮膚科に、ペディグラスでの矯正は岸和田のネイルサロンに紹介する予定です。
人のiPS細胞から、がん細胞を高い精度で認識し、攻撃力を強めた免疫細胞を作製することに成功したと、京都大のチームが発表しました。
作成されたのはがん細胞を攻撃する免疫細胞の一種「キラーT細胞」です。
キラーT細胞は、細胞表面にある分子の違いで攻撃相手を見分けます。
今回質の良い細胞だけを取り出すなど培養方法を改良(詳細不明)。
この方法で作ったキラーT細胞は分子を認識する力が高まり、がん細胞を効果的に攻撃することが確認できたとのことです。
このキラーT細胞を白血病のマウス15匹に投与したところ、4匹が150日以上生存しました。
投与しなかったマウスは75日以上生存できませんでした。
京大チームは、この免疫細胞を使って血液のがんである白血病患者を治療する計画を進め、2019年の臨床試験開始を目指しているとのこと。
期待できますね。
12月30日 ~ 1月4日まで休診致します。
年始は1月5日からです。
1月5日より通常診療致します。
今年も、休みが少し長めになっています。御迷惑をおかけし申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
当方でも、薬が切れないよう注意しますが、皆様もご注意ください。
今回は胃の炎症の話をします。
胃炎には急性胃炎と慢性胃炎があります。
どちらも胃粘膜の炎症ですが、病態は大きく異なります。
急性胃炎は、急に胃のはれ、ただれ、出血などが起きるもので、みぞおち部分の痛み、膨満感、吐き気、嘔吐などの症状があり、時に便通異常や下血を伴うことがあります。
急性胃炎の原因として比較的頻度の高いのは、アルコール、薬剤、精神的ストレス、ウィルスや細菌などが挙げられます。
薬剤性胃炎の原因薬剤では非ステロイド系消炎鎮痛薬(ロキソニンなど)がもっとも多いことが知られています。
慢性胃炎では胃もたれや、不快感、食欲不振、胸やけ、膨満感、げっぷなどの症状が現れますが、内視鏡で胃炎があっても自覚症状が無いことも多いです。
内視鏡検査では胃炎は以下の4タイプに分類されます。
表層性胃炎:胃の粘膜表面に軽い炎症がある状態
びらん性胃炎:炎症で胃粘膜表面が、わずかにえぐれた状態
萎縮性胃炎:炎症で粘膜の萎縮を生じた状態
肥厚性胃炎:炎症で胃の粘膜が厚くなった状態
今回は萎縮性胃炎について書きます。
萎縮性胃炎とは、慢性的な胃炎が長期間に渡って続くことによって、胃酸を分泌する胃腺が縮小してしまい、胃の粘膜が薄くなってしまう病態のことです。
一般的に健康な胃は、ピンク色をしていますが、萎縮性胃炎になると、胃の色がくすんで胃の周辺を通る血管が透けて見えるほどになります。
慢性胃炎を放置することは萎縮性胃炎の発症を招く可能性が高く、さらに萎縮が進むと、胃の粘膜に腸と同じような働きをさせる腸上皮化生という変化が起き、さらに状態が悪化すると胃がんにまで発展してしまう恐れがあります。
最近の研究で、この原因のほとんどがヘリコバクター・ピロリ菌という細菌によって引き起こされていることが分かってきました。
萎縮性胃炎は胃の出口である幽門から始まります。
萎縮性胃炎には木村・竹本分類という分類が使われます。
この木村・竹本分類では、萎縮性胃炎の進展を胃粘膜の平面的な拡がりで評価し、内視鏡的萎縮境界が胃体部小彎側(胃の天井側)で噴門(胃と食道の境界)を越えないclosed type(C-1~C-3)と、それを越え大彎側(胃の床側)に進展するopen type(O-1~O-3)に分類されます。
すなわち、C-0は萎縮のないもの、C-1は萎縮粘膜が前庭部(胃の出口付近にとどまるもの、C-2は胃角部から胃体下部に至るもの、C-3は胃体上部までにとどまるもの、O-1は萎縮粘膜が噴門周囲までにとどまり、大彎のひだはほぼ保たれているもの、O-3は全体的に大彎のひだが消失し、萎縮が全体にあると考えられるもの、O-2はO-1とO-3との間と考えられています。
少し専門的ですが、このように内視鏡的萎縮境界を診断することにより、臨床的に萎縮性胃炎の拡がりを評価することが可能です。
胃の委縮度を示す指標として血中のペプシノゲンが用いられています。
ペプシノゲンは胃液中に分泌される蛋白分解酵素ペプシンの前駆体です。
ペプシノゲンの約1%の量が血液中に流出し測定ができます。
萎縮した粘膜になると、ペプシノゲンの分泌は低下します。
ペプシノゲンはペプシノゲンI(PGI)とペプシノゲンⅡ(PGⅡ)に大別されます。
胃の粘膜の萎縮が進むと、胃底腺領域(胃の下半分)が縮小していくためペプシノゲンIの量が相対的に減ってくることになります。
そこで、検診では、ペプシノゲンI/ペプシノゲンⅡ比をもって判定している施設が多いのです。
基準値(正常値)は、ペプシノゲンI(PGI)値≧70ng/ml、ペプシノゲンI/ペプシノゲンⅡ比≧3.0とされています。
このペプシノゲン検査とヘリコバクターピロリ抗体を組み合わせた検査をABC検診として、今忠岡町の検診にも指定されてています。
組み合わせて胃がんのリスクをA,B,C,Dの4群に分類して評価する検診です。
胃粘膜の萎縮が高度に進行すると、HP抗体が陰性となることがあります。
これはピロリ菌が住めなくなった他、加齢などにより抗体価が低下した場合もあります。
B群~D群は内視鏡検査が勧められます。
忠岡町の住民で40歳以上の方はABC検診は助成を受け、500円で受けることができます。
忠岡町保健センターに申請してください
以下の人は対象になりません。
忠岡町在住でない方、40歳未満の方は自費で当院では4500円で検査しています。
また、このABC検診はあくまで無症状の方を対象にしております。
上腹部痛、腹痛等の症状のある方は保険診療の対象になりますので診察を受けて下さい。
「ペプシノゲン検査」は採血だけで行えて簡便なのですが、盲点もあります。
このペプシノゲン検査は上に書いたように胃の粘膜の萎縮・胃の老化度を検出する検査です。
直接胃がんを検出する検査ではないため、見逃されるタイプの胃がんが少なからず存在するのです!
胃酸を抑える薬など、いい薬がありますが、まず、ヘリコバクター菌の除菌です。
保険診療での除菌治療には胃内視鏡検査が必須です。
当院では経鼻内視鏡を採用しています。
口からより嘔吐反射が少なく、楽に検査できます。
胃癌が出来ても、早期に見つかればお腹を切らなくても胃カメラで完全に治療が出来るため、なるべく早く発見して完治することが大切なのです。
肉親が胃癌で亡くなった方など、ご心配の方は、外来でご相談ください。
最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。
慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。
現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。
かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。
インフルエンザ予防接種を行っています。
ご希望の方は、受付またはお電話にてご予約を お取り下さい。
1回目 3000 円
2回目 2500 円
忠岡町に在住の 65 歳以上の方は、
1回目 1000 円で接種できます。
ワクチンの予防効果持続期間はおよそ 5 カ月と 推定されています。